田代尚機のチャイナ・リサーチ

アメリカのAIIB加盟は近い?

 後者は、中国海岸線からASEAN諸国、インド、スリランカ、ケニアを経てギリシャに至る海路である。そこで主要港湾を整備し、物流網を発展させる計画である。

 中国には世界最大クラスの金融機関、建設・エンジニアリング企業がある。関連国の中で中国は圧倒的に経済力が強い。大開発で多くの投資を行い、多くの工事を行い、多くの利益を得るのは中国企業である。また、AIIBに出資する欧州各国も投資の恩恵にあずかることができるだろう。

 アメリカにはもはやこの地域の大開発を主導できるだけの覇権も、経済力もない。ならば、それを潰しにかかるのではなく、それに乗っかった方がアメリカの利益につながる。

 トランプ氏は不動産事業で財を成した優秀なビジネスマンである。自国や自国企業の利益を優先させるのであれば、加盟する日は近いだろう。

 トランプ氏は、インフラ投資を拡大すると明言しているが、減税を行い、軍事費を拡大する中で、財政資金の不足はさらに深刻となるだろう。民間の資金を大量に導入する以外に方法はない。

 社会主義国家として、政府が主導して経済を発展させる方法を絶えず模索し続けている中国は、財政政策に関してはある意味、進んだシステムを有している。中国のやり方は参考になるはずだ。

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