投資

リスクコントロール型ファンド 運用会社による違いは

 例えば、アセットマネジメントOneの『投資のソムリエ』は、国内外の株式や債券など8つの資産に分散投資し、毎日、それぞれの相場の動向を判定する。

 下落の危険性が高まったと判定したときは、組み入れている資産をリスクの低い安定資産や現金などに機動的に入れ替え、ファンドの基準価額の下落の抑制を図る。

 こうした機動的な入れ替えは、『投資のソムリエ』の場合、クオンツ運用によって行なわれている。

 クオンツ運用には明確な定義はないが、運用の世界では「数量的な分析に基づく投資手法」のことを指し、分析をしたコンピューターが売買を指示するケースがほとんどだ。

 また、ファンドの価格変動リスクを年率4%程度に抑え、安定的な基準価額の上昇を目指すことを明記している。この価格変動リスクの数値を明確にする点が、リスクコントロール型の特徴の1つといえる。

 また、ピクテの『クアトロ』は、さまざまな資産に分散投資をし、機動的な資産配分をするところまでは他のリスクコントロール型と同じだが、投資先の資産に「オルタナティブ」が含まれている点がポイントだ。

 オルタナティブとは、株式や債券といった伝統的な資産への投資とは異なる、代替的な投資手法のこと。割安と判断される資産を買い建て、割高と判断される資産を売り建てる『ロング・ショート戦略』といったものがあり、ヘッジファンドなどでも使われている。

 ピクテは、長年にわたる年金運用などを通じて、オルタナティブ投資のノウハウを蓄積しており、それが活かされているといえるだろう。

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