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熱海別荘は“ベルリンの壁”、自宅豪邸は“要塞” ビッグモーター・兼重家、莫大な資産で近隣住民を圧倒「誰も歩くのを見たことがない」

「ビッグモーター」兼重宏行・前社長(左)と兼重宏一・前副社長(左は時事通信フォト)

「ビッグモーター」兼重宏行・前社長(左)と兼重宏一・前副社長(左は時事通信フォト)

 自動車保険の保険金不正請求問題で中古車販売大手「ビッグモーター」の兼重宏行・前社長(71)と息子の兼重宏一・前副社長(35)が辞任したが、その後も同社の問題が続々と発覚している。実質的に経営を担っていたという前副社長の宏一氏は、7月25日の記者会見も出席せず、姿を現さないままだ。そして、パワハラ経営や不正問題とともに、兼重家が築き上げた莫大な資産が注目を集めている。

 山口県岩国市で「兼重オートセンター」として創業した同社は、2015年に本社を東京都港区に移転した。それにあわせるように兼重家は2016年に取得した土地に「20億円」ともいわれる邸宅を構えた。東京都目黒区の高級住豪邸は、ソニー創業者の一人である盛田昭夫氏がかつて暮らした邸宅の跡地に建てられ、土地代だけで約20億円の価値があるとみられている。建物周辺を囲むように堅牢な塀があり、中の邸宅はほぼ見えないようになっている。

 ビッグモーターでは宏一氏ら幹部が店舗を視察する「環境整備点検」に対応するために店舗前の街路樹に除草剤を撒いて枯死させたり、伐採したりしていたことが話題になっているが、兼重邸でも同じように“環境整備”にこだわる様子があったという。近隣住民が語る。

「あそこがソニーの盛田さんのお宅だった時は立派な門がありましたが、中のお屋敷や立派な木々が見えるような造りでした。それとは雰囲気がまるで違う兼重さんの邸宅が建って、あのすごい塀が囲んでいるお家だから、私らは『要塞』って呼んでいます。

 ちょうどその兼重さんの邸宅が建った時、建設会社の人が挨拶に来て、『あそこ(ゴミ集積場所)が汚いから、各自でアメリカ式の大きなゴミボックスを用意して、ゴミ収集車にそれぞれ集荷してもらうというのはどうか?』という提案があったんです。ゴミ集積場所が、兼重さんの自宅そばの電柱のところでしたから、変えたいということだったのでしょう。

 こちらは盛田さんがお住まいになっていた跡地に建てられたのがどんな方のご自宅なのかもわからないのに建設会社の方からそのような提案があるのもおかしいじゃないですか。まずは、お住まいになる方が直接挨拶に来るのが筋だと思ったので、『なんでご本人がいらっしゃらないんですか?』と言ったら、それっきり。結局、変更はできなかったようで、今も同じ場所にゴミを捨てに行っていますよ」

「要塞」では、あまり近所づきあいもなかったようだ。近隣住民がこう続ける。

「車で出かけているところを見かける程度ですが、白いベンツを兼重さん(前社長)がご自身で運転されていたり、奥様も白いベンツで出かけていたりします。副社長の宏一さんかはわかりませんが、息子さん夫婦が出入りすることもありますが、とにかく皆さん歩かないので見かけないんですよ。

 会見で兼重社長がゴルフについて話されているのが印象的でしたが、確かにゴルフがお好きみたいで、黒い車が迎えに来て、会社の人らしき男性が自宅前で待機して、社長が出てきたら『お疲れ様です!』と言ってゴルフバッグを車に積んで出て行くようなシーンを何度か見ました」

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