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特養ホーム入居のハードル上がり、安価な高齢者施設として注目集める「ケアハウス」という選択肢

「ケアハウス」のメリットは?(イメージ)

「ケアハウス」のメリットは?(イメージ)

 老後資金がないと、介護が必要になったとき、どうすべきか不安になる人が多いという。これに対してファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんはこうアドバイスする。

「絶対いまの家から離れたくない、といったこだわりがないのなら、早めに高齢者施設に住み替えるといいでしょう。65才から、主に年金で入居費用が賄える施設を探して70代で入れば、老後資金について不安に思う必要はありません。なかでもいまは、入居費用や月々の費用が安い『ケアハウス』がおすすめです」

「ケアハウス」とは地方自治体や社会福祉法人のような公的な組織が運営する自立型の高齢者住宅。国や県などから補助金が出るため、比較的安価で入居できるのだ。

 入居時は自立が原則だが、入居後は要介護3くらいまでは継続して住み続けられる。要介護度が上がると、特別養護老人ホームへの入居申請をして、待機もできる。

「これまで、安価で入居できる高齢者施設としては、『特別養護老人ホーム』の人気が高かったのですが、あまり空きが出ないうえ、2021年度以降、資産が500万~650万円以上ある人の入居費用が高くなりました。かといって有料老人ホームは、入居費用が高額。『ケアハウス』という新たな選択肢を覚えておくといいと思います」(畠中さん)

ケアハウスの利用料金の一例

ケアハウスすずらん苑(埼玉県蓮田市大字閏戸1885)。食事面のケアはもちろん、病院との連携や介護士のサポートも整っている。レクリエーションも充実

ケアハウスすずらん苑(埼玉県蓮田市大字閏戸1885)。食事面のケアはもちろん、病院との連携や介護士のサポートも整っている。レクリエーションも充実

 充実した施設と環境のよさで、畠中さんが注目するケアハウスのひとつに「ケアハウス すずらん苑」(埼玉県蓮田市)がある。代表の岩田尚明さんに、具体的な費用を聞いてみた。

「利用料金は、施設や入居者の収入によって異なりますが、当施設の場合は、入居時に納めていただく管理費の額(満額は629万円)によって月々の利用料金が異なります。たとえば、最初に629万円全額をお支払いいただければ、月の利用料は約6万5000円。200万円なら約8万円になります。管理費については、途中退居の場合、減価償却分を差し引いてお返しします」

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