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残業代未払い・パワハラ問題で揺れる相撲協会 背景にある「縁故重視」の体質とどう向き合うか

相撲協会が抱える問題は「残業代未払い」だけではない(写真:イメージマート)

相撲協会が抱える問題は「残業代未払い」だけではない(写真:イメージマート)

 残業代未払い問題が『夕刊フジ』で報じられて発覚した日本相撲協会。同協会は9月28日、職員による労働時間の不適切な管理などがあったとして、事務方トップの宮田哲次主事ら職員3人への懲戒処分を発表した。背景には相撲協会が抱える様々な問題がありそうだ。

 相撲協会の発表によれば、今年3月下旬、日本相撲協会職員有志を名乗る匿名の人物からコンプライアンス委員会委員長宛に〈日本相撲協会事務所内におけるコンプライアンス案件について〉と題する告発文が郵送されてきたのはきっかけだという。相撲担当記者が言う。

「告発文には、主事と総務・相撲普及推進室室長のパワーハラスメント行為、時間外労働賃金の不払い、さらに主事による出入り業者に対する強要、収賄疑惑が書かれていた。調査の結果、出入り業者への強要、収賄疑惑の事実は認められなかったが、パワーハラスメント行為と時間外労働賃金の不払い等が認定されたとして、懲戒処分となった」

職員にも厳しい上下関係が

 残業代未払い問題が先に注目を集めていたが、発表された処分には相撲協会の事務方トップである主事とナンバー2で総務・相撲普及推進室の室長によるパワーハラスメントも含まれていたかたちだ。

「主事は職員4人に対して脅迫的な言葉を行ない、室長は職員5人に対して人格を否定するような発言で叱責するなどのパワーハラスメント行為などが確認されたといいます。以前よりは少なくなったとはいえ、角界ではまだまだ兄弟子からの不条理な行為の情報が漏れ聞こえてくる。そんな上下関係が相撲部屋の力士たちだけではなく、一般職員の間でも存在していたことが発覚した格好です」(前出・相撲担当記者)

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