【宝くじ】“3億円当たったらしい”のデマで寄付を求める電話が殺到したケースも　高額当せんを伝えるのは「最小限の家族まで」

　1等前後賞合わせて10億円の年末ジャンボ宝くじが発売中だ（12月22日まで）。今年は1等7億円が23本、1等前後賞の1億5000万円が46本、2等1000万円が184本。当せん発表は12月31日で支払いは2024年1月9日に始まる。宝くじの当せん金には税金はかからないため、10億円が当たると全額自分の懐に入るが、高額当せんの事実を誰に伝えるか。ここを間違えるとバラ色の人生が暗転しかねない。

　1996年の年末ジャンボで1等・前後賞合わせて1億5000万円を当てた香川県在住のライフコンシェルジュ・蔵間雄土さんは「同居する家族にも親しい友人にも一切伝えなかった」と話す。

「狭い町なので、もし誰かに言ってしまったらあっという間に噂が広まってしまうと考えました」

　実際に高額当せんの噂が騒動を巻き起こした例もある。2001年、兵庫県川西市の酒店の店主に「3億円当たったらしい」との噂が市内中に広がり、店にはボランティア団体や宗教団体から寄付を求める電話や手紙が殺到。酒店が「店を閉めます」と近所に挨拶回りをしたことから生じたデマだったが、店主夫婦がいくら「事実無根」と言っても噂は拡散し、妻は寝込んでしまったという。この騒動は全国紙でも報じられた。