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相続トラブルを避けるため『遺言書』を親に書いてもらうためのあの手この手 「親の心情に寄り添って」「プロの手を借りる」

手続きが断然楽に!生前に「親にやってもらうこと8」

手続きが断然楽に!生前に「親にやってもらうこと8」

遺言書を親に書いてもらう話の進め方

 司法書士行政書士MY法務事務所代表の村田洋介氏は「プロの手を借りるのがいい」と語る。

「『最近、司法書士にいろいろ相談しているんだけど一度会ってくれないか』と持ちかけ、面会したプロから『お子さんやお孫さんの将来のために遺言書を作ることをお勧めしますよ』と助言してもらえば、親子間で角が立ちにくくなります。ずるいように感じられるかもしれませんが、あえて第三者を立てると親もその気になれるものです」

 遺言書を作成する際は、親の財産をまとめた「財産目録」も作っておく。村田氏が続ける。

「財産目録がないと、死後の手続きがより面倒になります。有価証券や不動産といった財産は被相続人しか把握していないケースが多く、探すとなると不動産なら固定資産税の課税明細や納税通知、銀行口座ならカードや通帳などがないか家中ひっくり返すことになる。多大な労力がかかるうえ、漏れが生じる可能性があります。親が生きているうちに財産目録を作成してもらうのがベストです」

 調べる項目は「不動産」「預貯金・現金」「証券」「乗用車」「生命保険」など。詳細な記入が原則で、預貯金は銀行名や口座番号を記入し、有価証券は銘柄ごとに株数や証券口座名を記入する。

 別掲の表には生前に親にやってもらうと手続きが断然楽になることのリストをまとめた。親子が力を合わせると、面倒が少なくなっていくのだ。

※週刊ポスト2024年2月9・16日号

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