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目黒区の高級住宅街に住む共働き家庭の塾選び「息子が学童を嫌がるので」 それが中学受験“課金ゲーム”の入口だった

息子が学童を嫌がり、塾に行かせることに

 そんなA子さん自身は中学受験の経験者だが、夫は未経験だ。夫は大学受験で苦労をし、一浪をして早稲田の理工に入学をした。そのため、「中高一貫校の方が、大学受験のための勉強が緩やかになる。高校受験を終えてから大学受験の準備をすると高校3年間は勉強漬けになってしまう」と考え、ひとり息子には中学受験をさせたいといい出した。

 A子さんが夫の意向に賛成したのは、息子が公立小学校の学童を嫌がり始めていたからだ。

「学童はいろんな学年の子がいるから人間関係がめんどくさいみたいで。いじめとまではいかないけれど、意地悪なことをいう上級生がいるそうなんです。だったら、塾に行かせた方がいいかなと思ったんです」

 塾なら同い年の子としか交流がない。おとなしい性格の子だが塾でなら新しい友達もできるかもしれない。

 そこでまず、目標を決めた。

「うちの子は本を読むのが好きで文系タイプです。なので、麻布に入れたいと思っていたんです。今、思うと身のほど知らずの希望だったんですけどね」

 麻布の合格実績が高い塾、グノーブルに通わせることにした。

「SAPIXよりも面倒見がいいという印象だったので入れたんです。実際、帰りは駅の改札まで送ってくれるのはありがたいと思いました。ただ、学習面ではSAPIXより親の負担は大きいと感じています。SAPIXママたちの話を聞くと、シラバスみたいなものを配るじゃないですか」

「『年間学習法』のことですか?」と訊くと、「それです! SAPIXママに見せてもらってなんて分かりやすいんだと思いました」。

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