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目黒区の高級住宅街に住む共働き家庭の塾選び「息子が学童を嫌がるので」 それが中学受験“課金ゲーム”の入口だった

普通の共働き家庭が中学受験にのめりこんでいくきっかけとは(写真:イメージマート)

普通の共働き家庭が中学受験にのめりこんでいくきっかけとは(写真:イメージマート)

 2024年の中学受験者数は前年よりやや減少したものの、受験率は過去最高となった。受験に挑むことになったきっかけは家庭によってさまざま。高い教育レベルを求めて受験するだけでなく、放課後に過ごす時間として“学童代わり”に塾を選ぶケースもあるようだ。『中学受験 やってはいけない塾選び』が話題のノンフィクションライター・杉浦由美子氏がレポートする。【全5回の第3回。第1回から読む

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 2024年に中学受験を終えた人たちを取材していて分かったのは「課金ゲーム化が進行している」ということである。

 中学受験が「課金ゲーム」だといわれて久しいが、実際、課金ゲームとよく似た構造に見える。

 課金をすれば勝てるわけではないが、勝率が上がるのは間違いないからだ。そして、中学受験と課金ゲームの最大の共通点が、“いつのまにか重課金に陥っていく”点だ。コロナ禍で家に引きこもっていた間にゲームに課金しすぎて頭を抱えた人たちもいるだろうが、中学受験も同様だ。競争が過熱するほど、重課金に苦しむ家庭が増えていった。

 ある女子学生がイケメンキャラがたくさん出てくるゲームにはまっていた。引き込まれるようなストーリー展開になっていて、課金をしないと見られないシーンがあり、それを見るために課金をするように誘導されていく。彼女は総額50万円をゲームに課金したが、「課金するたびに自分が嫌いになっていくのが辛かった」と下を向いて話した。

 経済的に余裕があるわけでもない学生が、どうしてゲームに課金していくのか。

 これは中学受験も同じだ。取材をしていると、年収3000万円以上のパワーカップルが子どもの受験に700万円、800万円と重課金している姿に遭遇する。それだけ年収があれば、お金をかけてでも子どもを志望校に入れようとするのは不思議ではない。しかしだ、そこまで年収が多くない家庭でも重課金に陥るのはどうしてなのだろう。

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