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【中学受験「重課金」への道】共働き家庭の妻が昇進したことで子どもの勉強をみる余裕がなくなった… 紹介された個別指導塾授業料に衝撃を受け

ママ友から紹介された個別指導塾の授業料

 そんな愚痴を歯医者で偶然会ったママ友に話すと、「そんなの個別指導塾に投げればいいじゃない」といわれた。そのママが子どもを通わせているという個別指導塾は、その街ではよく耳にするところだった。そこで予約して面談を受けた。

 面談スペースのデスクの上に置かれた価格表を見て言葉を失う。授業料は講師のランクで細かく分かれている。1万3200円が最低で最高だと2万6400円。

「今、空いている講師はここですね」とスタッフは1万7600円のランクを指で差す。

「薦めてくれたママは、ベーカリーで販売のパートタイマーをしているんですよ。売れのこりのパンを持ち帰りできるそうで、たまにおすそ分けをくれます。夫さんは有名な企業に勤めていますが、世帯年収はうちよりも多くないはず」

 そんな家庭のママ友が使っている個別指導塾がこんなに高いとは想像もつかなかった。

「他の個別指導塾の資料も持っていますが、マンツーマンで80分で8000円ぐらいでした。それでも高いと思っていたので、その2倍以上ですから驚きますよ」

 帰り道、駅のホームで、もらった価格表を眺めながら、クスッと笑った。ケチな夫が見たら、大げさに驚いてゴミ箱に捨てそうだ。

 ところがだ。帰宅した夫に見せると、想定外な返事が返ってきた。

「こんなもんだろう」

 驚いて夫の顔を見るが、至極真面目な表情だ。

「高いと思わないの?」

 そうA子さんがいうと、夫は勤務先の同僚の名前を口にした。世田谷に住んでいて、長女が今、6年生で受験の対策で大変だと聞いた。

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