たとえば、現在30代後半以上の世代の人は「なぜ仕事をするのか」「自分たちの仕事は世のなかにどう貢献しているか」といった「そもそも論」を飲みの席で年長者から叩き込まれたという人も多いだろう。だが、今はそれを業務時間内に、しかも丁寧に伝えていく必要がある。
また、北氏は「“会社色に染めやすい”のも彼ら彼女らの特徴」と指摘する。最初は一から十まで教えるので手がかかるかもしれないが、教えられた後はぐんぐんできるようになっていく。これはコロナ就活世代だけでなく、Z世代に共通して見られる点だという。
失敗にばかり目を向けて烙印を押すのではなく、加点法でよいところを引き出すようにして成長を促す。それこそが年長者であり、上司としての腕の見せどころなのだろう。
取材・文/岸川貴文(フリーライター)