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《食パンの「トランス脂肪酸」表示問題》販売する大手スーパーの取り組みと見解 自社オリジナルブランドでは情報開示に積極的な姿勢も

トランス脂肪酸の摂取による健康リスク一覧

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スーパーはメーカーに含有表記を求めないのか

 一方、スーパーには製パンメーカーの商品がトランス脂肪酸の含有表記がないまま陳列されている。メーカーに表記を求めないのか聞くと次のような回答だった(セブン&アイ、イオンの順。回答部署は前出の通り)。

「各メーカー様がトランス脂肪酸の低減に向けた取り組みを行っており、トランス脂肪酸の情報は各メーカー様のホームページで公開されていると理解しています」

「取引先との商談などのやり取りについては公表しておりません。ご理解ください」

 そのほかの3社の見解はどうか。ライフを展開するライフコーポレーションはこう回答した。

「商品パッケージへのトランス脂肪酸含有量表記に関して、食品表示法の義務表示事項ではありません。トランス脂肪酸という食品中の成分だけではなく、生活習慣病のリスクを高めることが指摘されている脂質そのものや塩分を控えるような、食生活の見直しを意識することが重要だと考えます」(広報部)

 ドン・キホーテ、アピタを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは「回答を控えさせていただきます」(広報室)。

 バローを展開するバローホールディングスは「期日までの回答は難しい」(広報室)とのこと。

 本誌は引き続き「食の安全」についての調査を続けていく。

(了。第1回から読む

※週刊ポスト2024年9月13日号

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