銀座、港区、北海道で目撃されたという情報も
日本での暮らしぶりはどうなのか。多くの噂を聞いた。
「六本木に部屋を持っています。本人名義じゃないかもしれないけど。見かけた人がいるんです」と、ある中国人ママ。
「ジャック・マーは港区のマンション最上階に2部屋持っていますよ。友達に、中国でジャック・マーの不動産資産管理をしている人がいるんです」と、ある中国メディア関係者。
「銀座や六本木でよく目撃されています。銀座でそれほど高くないレストランで食事をしていますよ」とは、在日歴の長い中国人金融関係者の証言だ。
日本の不動産会社と上海の複合企業、復星国際に勤務経験のある中国人G氏が不動産を管理しているという話も囁かれている。
アリババの幹部が北海道でたびたびミーティングを開いているという話も聞いた。別の日本人事情通は「北海道でよくゴルフをやっていると聞いた」と言う。
さらに、2023年には、小紅書(中国のSNS)で麻布台ヒルズレジデンス高層階の内装工事をしている様子の動画でジャック・マーの部屋ですと紹介するものがあり話題となったが、その後なぜか削除された。
実情は朧げながらにしか見えてこない。
※舛友雄大・著『潤日 日本へ大脱出する中国人富裕層を追う』(東洋経済新報社)より一部抜粋して再構成
【プロフィール】
舛友雄大(ますとも・たけひろ)/中国・東南アジア専門ジャーナリスト。1985年福岡県生まれ。カリフォルニア大学国際関係修士。2010年中国の経済メディアに入社後、日本を中心に国際報道を担当。2014年から2016年までシンガポール国立大学で研究員。2022年よりNHKラジオのニュース番組「マイあさ!」でアジア情勢の解説を担当。2023年にはポッドキャスト番組「Asia Frontline」を始動。寄稿媒体は、東洋経済オンライン、西日本新聞、NewsPicks、Nikkei Asia、The Japan Times、South China Morning Post、The Straits Times、The Jakarta Post、Kompas、Tempoなど。アジアの現在を、日本語、英語、中国語、インドネシア語の4カ国語で発信中。『潤日 日本へ大脱出する中国人富裕層を追う』が初の著書。