ザブングル加藤も実践しているという「消防設備士」とはどんな仕事か
アメリカのトランプ大統領が打ち出した関税政策で株価は大暴落、乱高下が続いている。3月には備蓄米が市場に放出されたにもかかわらず、米の価格は依然として高止まったままで食料品の値上げも止まらない。物価高の出口が見えないなか、生活の足しや、老後の蓄えにしようと副業に挑戦したいと考えている人が増えている。そんな副業のなかには、本業に匹敵するか、それ以上の収入が得られる“最強の副業”があると話すのが、副業評論家の藤木俊明さんだ。
「多くの人が副業に求めるのは安定して高い収入が得られることはもちろんですが、始めるハードルが低く、満足度や達成感が大きく、社会貢献につながることだと思います。それらを満たす副業としていま注目されているのが『消防設備士』、『オンライン講師』、『せどり』です」
本業も顔負けの安定感
藤木さんがなかでも「一押し」という消防設備士は、お笑い芸人のザブングル加藤が2021年のコンビ解散後に副業として始めたことを明かし話題となった。
業務内容は主にビルやマンションなどの建物内にある消火器、スプリンクラー、火災報知器、誘導灯などの防災設備を点検し、正常に稼働するかどうか確かめるというもの。国家資格が必要だが、受験資格を問わない乙種で平均約3~4か月の勉強期間で、合格率は約30~60%とされている。
加藤は、雑誌のインタビューで「消防設備士の副業に出会ったことでお笑いが続けられた」と話しており、収入が安定していることを理由に挙げた。実際に「約2万円の日給で、週に2~3回ほど」仕事をしていたといい、単純計算で月16万~20万円の収入になる。
「加藤さんは芸人のスケジュールの合間を縫って仕事をしているそうですから、本業があったり、パートとかけ持ちしながらでも消防設備士を副業に選ぶことは可能です。仕事は『バイトル』などの求人情報サイトで検索すれば見つかります。正社員のほか、日給1万2000~2万円のアルバイトの募集も多いです。
消防点検は半年に1度の実施が義務づけられているため需要が途切れませんし、件数も多く、安定収入を得る道が開けます。力仕事が少なく、細やかで丁寧な作業のほか、点検先のビルなどではコミュニケーション能力も求められ女性にはおすすめです」(藤木さん)
近年では女性専用のマンションなどが増え、女性の設備士ニーズも多い。いくつもの現場を回ることで、社会参加の意識が得られるほか、今年になって相次ぐ山林火災によって防火体制に関心が高まっているなかで、消防設備士が果たす役割は大きなものがある。収入以上のやりがいも得られる仕事なのだ。
関連記事では、「最強の副業・神3」の残り2つ、「オンライン講師」「せどり」について解説している。
※女性セブン2025年5月22日号