本編上映前のスマホチェック、あり?なし?(写真:イメージマート)
映画館に行った時、上映開始時間にすぐ本編が始まるわけではない。本編が上映される前には、他の映画の予告映像やシネアドと呼ばれる広告が流れる時間がある。映画館や作品によっても異なるが、本編上映まで10~20分程度かかることが多い。上映予告時間から少し遅れても、本編に間に合うように着席すればいいと考える人も多いだろう。なかにはその間に、トイレに行ったり、スマホチェックなどをする人もいるが、はたしてこれはマナー的にどう考えられるのだろうか。本編上映前のマナー問題について、映画ファンたちの声を探った。
「薄暗くなる前に席につくのがマナーだろうが…」
「広告中に席についたら、あからさまに舌打ちされたことがある」と苦笑いをするのは、飲食店スタッフのレンさん(30代男性)。レンさんは、基本的に上映開始時間までに席に着くことにしているが、どうしても間に合わなかった時のエピソードを明かす。
「前の用事が押してしまい、広告中に滑り込みましたが、気まずかったですね。みんな席でポップコーンを抱えたり飲み物を飲んだりして映画を見る態勢に入っているのに、席にたどり着くまでに足をよけてもらわなくちゃいけないし、視界も遮ることになる。申し訳ないという姿勢で席に向かったつもりですが、隣の席の男性が舌打ちしながら小声で『広告も含めて映画なんだから、薄暗くなる前に席につくのがマナーだろうが』と……。
たしかに迷惑だったのかもしれませんが、騒いだわけでもないし、たとえば本編上映中だとしてもトイレや、やむを得ない事情があれば、出入りは許されるはずですよね。いまひとつ腑に落ちませんでした」
広告上映中の態度について、「スマホを見ていたら注意された」と話すのは、1人で映画を観ることが多いという大学生のハナさん(20代女性)だ。
「映画が始まったらもちろんスマホは切るのですが、広告中ならまだいいかと思って、LINEやメールをチェックしていたんです。そうしたら後ろの男性から激しく席を蹴られました。びっくりして振り返ると、『スマホをしまえ!』と低い声で怒られたんです。席を蹴る人にマナーを言われたくありませんでしたが、そもそもまだ本編が始まっていない間でもスマホの操作ってNGなんでしたっけ?」