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キャリア
大学推薦入試に部活は役立つのか

大学の推薦入試で「活動実績」は評価されない それでも部活を続けてきた受験生が総合型選抜で有利な理由

部活を続けた受験生が合格していくのはなぜか

 さて、三宅翼くんの話に戻ろう。

 三宅くんが大学に提出した志望理由は、「積極的に政治参加するための報道のあり方」を追求するために大学で学びたいというものだ。サッカー部の活動とは全く関係がない。

 彼がなぜこのテーマを見つけたか。それは高校時代、家族が選挙へ投票するのに三宅くんがついていった時のことだ。投票所には高齢者の姿が圧倒的に多いことに気づく。

 どうしたら若者の投票率を上げられるのかと本を読んでいくと、メディアの報道が投票率に関わっていると知る。そこでどうしたら、投票率を上げる報道ができるかを調べ上げていく。

 この志望理由書を作成する準備と併行して、小論文の対策では毎日新聞を読み、気になったニュースを70文字でまとめるという作業をする。これにより情報をまとめる力を身につけたり、知識をさらに蓄積していく。

 ようは大学に入ってからの学び「調べて書く」という作業の先取りをしっかりやったから、合格したのだ。

 つまり、サッカー部でキャプテンだったことは、実は全く評価の対象になっていなかったのだ。

 一方で、見出しの「部活で学んだ姿勢を活かして現役合格」はたしかであろう。私は取材の中で何人か「部活を頑張ってきた」という経歴がある総合型選抜の合格者たちをインタビューした。

 共通するのは「体力・集中力・根気」の点で優れているという点だ。そのため、高校3年から総合型選抜の対策をし始めてもちゃんと勉強の成果が出ることも多々ある。

 ある学生は、高校時代を振り返って「バスケ部の練習の後は疲れて、帰宅したら寝てしまう。なので朝、小論文のドリルを解いてから登校し、電車の中で英単語を覚えていた」という。英検資格は全くなかったのに、高校3年の夏には英検2級を獲得した。

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