ユニクロの「エアリズム」(公式サイトより)
「生地の厚さを変更するなどは行っておりません」
実際、ユニクロの生地は薄くなっているのだろうか。これはもう、ユニクロに聞いてみるのが早いだろう。
ユニクロのマーケティング担当者によると、「どの商品も物価高の影響で生地の厚さを変更するなどは行っておりません」とのこと。ただし「素材レシピは変わらない」と、原材料の配合などに変化はないとしたうえで、「シルエットを変更したことによって、生地が薄く感じられるという方もいらっしゃるのではと思われます」とする。
“究極の普段着”を目指すユニクロは随時、ユーザーの声を参考に定番アイテムも含めた商品改良を行なっている 。たとえば、前述の「スウェット」は今年1月にアップデー ト。袖と袖口のバランスや洗濯耐久性の向上などといった細かい改良を重ね 、機能性とデザイン性の両立を追求した。
「商品ごとに最適な素材を厳選し、その素材の特性を最大限に活かした商品開発をし、お求めやすい価格でご提供できるよう努力しています」(担当者)
このような改良の結果として、愛用者から「生地が薄くなった」と感じられているのではないかというわけだが、ユニクロ側はSNS上にある「薄くなった」という声を把握しているのだろうか。
担当者は「お客様のお声は把握している」といい、「商品のアップデートポイントをお客様にお伝えするとともに、懸念のある商品は特定をして、製品ごとのバラツキをなくすための生産管理基準や商品のシルエットなどを修正し、対応しております」と、顧客に向き合う姿勢を見せる。
原材料や輸送費、人件費などの高騰が商品価格に転嫁されることも多い昨今。わずかな変化に気づく声があがるのも日々愛用する人が多いからこそだろう。