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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】日本和装 Research Memo(4):2024年12月期は4.5%増収及び22.0%営業増益を達成

*10:34JST 日本和装 Research Memo(4):2024年12月期は4.5%増収及び22.0%営業増益を達成
■日本和装ホールディングス<2499>の業績動向

1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期は、売上高が4,704百万円(前期比4.5%増)、営業利益が480百万円(同22.0%増)、経常利益が432百万円(同22.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が296百万円(同71.6%増)となった。

上半期は、新規顧客向けの「きもの着付け教室」において、初開催となった「お試し3回無料着付け体験コース」が好評を得て多くの来訪者があった。また、既存顧客向けの「ブリリアンツ地区大会」や京都・米沢への産地ツアーが好調に推移、「縁の会」と「遊々会」には合わせて約2,300名が来場した。下半期も、「夏の花の都ツアー」や「博多祇園山笠ツアー」などの企画が堅調な結果を残し、「ブリリアンツ全国大会」には延べ1,000名以上が参加、新たに「浴衣の着付け・半幅帯の結び方」教室を卒業生向けに開講して顧客の固定化につなげた。これらの施策により増収を確保した。

利益面では、増収の影響もあり売上総利益率は91.3%(前期91.0%)と改善し、販管費の増加が3.0%に留まったことから営業利益は大幅増益となり、営業利益率も10.2%(前期8.7%)と改善した。前期に特別損失(創業者功労金50百万円)を計上したことから親会社株主に帰属する当期純利益は伸び率が高くなった。

財政状況は堅固、手元の現金及び預金は27億円超と豊富

2. 財政状況
2024年12月期末の資産合計は前期末比130百万円増加して9,341百万円となった。主な要因は現金及び預金の増加79百万円、営業未収入金及び割賦売掛金の増加5百万円、有形固定資産の減少10百万円、投資その他資産の減少28百万円であった。このうち割賦売掛金は、加盟店が顧客に販売した際に、子会社のニチクレ(株)が割賦販売を斡旋した取り引きの残高である。

負債合計は前期末比45百万円減少して5,709百万円となった。主な要因は短期借入金の減少165百万円、契約負債(前受金)の減少9百万円、長期借入金の増加46百万円であった。

純資産合計は前期末比176百万円増加して3,632百万円となった。主な増加要因は親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加169百万円であった。この結果、2024年12月期末の自己資本比率は前期末より1.4ポイント上昇して38.9%となった。

3. キャッシュ・フローの状況
2024年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは343百万円の収入であった。主な収入は税金等調整前当期純利益426百万円、減価償却費22百万円、営業未収入金の減少18百万円、未払費用の増加73百万円で、主な支出は貸倒引当金の減少33百万円、割賦売掛金の増加23百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは46百万円の支出で、定期預金の預入(ネット)による支出25百万円、有形固定資産の取得による支出11百万円、無形固定資産の取得による支出3百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは245百万円の支出であったが、主な支出は長短借入金の返済118百万円、配当金の支払額126百万円であった。

この結果、期中の現金及び現金同等物は51百万円増加し、2024年12月期末残高は2,502百万円となった。

4. 主なトピックス
(1) きものブリリアンツ全国大会2024開催
2009年の初開催から17回目となる「きものブリリアンツ※全国大会」を、2024年8月5〜6日の2日間にわたって帝国ホテル東京で開催した。同大会では、1日目は「Brilliants Fes」と称して来訪者に様々なステージでお祭り気分を楽しんでもらい、2日目は産地部門別でグランプリを目指す個人戦を行った。両日とも、出演者たちの華やかな装いと美しいウォーキングが観覧者を大いに魅了した。約500名を超える出演者、2日間で延べ1,000名を超える来訪者があり、会場内の至るところで笑顔が溢れる大会となった。

※ きものブリリアンツ(商標登録済):ダイヤモンドのカットの名称である「ブリリアントカット」が語源。ダイヤモンドの原石がカットを施すことで輝きを増すように、日本人女性をより美しく見せることができる「きもの」で、史上最高の自分に出会えるよう磨きをかけ、美しく羽ばたいてもらいたいという願いを込めて名付けられた。

(2) 付加価値の高いイベント・ツアー企画
2024年も、きものファンや産地をもっと盛り上げるべく数々の趣向を凝らした企画でイベントやツアーを実施し、新規顧客の獲得及び顧客満足度向上の実現に向けた取り組みを行った。

a) 夏の花の都ツアー
日本を代表する二大都市である東京と京都、それぞれの産地で生まれた織物の工房見学をはじめ、名所観光や名物グルメなどお楽しみ満載なツアーを実施した。

b) おっしょい!!博多祇園山笠ツアー
同社発祥の地である博多を象徴する「博多祇園山笠」の見物をはじめ、伝統工芸士が多数在籍する同社の連結子会社である(株)はかた匠工芸などを訪問し、来訪者に博多を満喫してもらった。

c) 琉球染織ツアー
毎年恒例の琉球染織ツアーを実施した。豊かな自然に育まれ、染織の宝庫とも称される沖縄で、工房見学や職人たちとの触れ合いなどを通して貴重な体験ができることが好評を博した。

(3) EC事業「KAERUWA」1周年
ECサイト「KAERUWA(カエルワ)」は2025年1月で1周年を迎えた。今後も、東レ<3402>のシルック(R)及びプレタ(仕立て上がり)のきものをはじめ、バイヤー厳選や作家こだわりの帯留め・髪飾りなどの小物商品も引き続き充実させる方針だ。また、KAERUWAオリジナル商品を鋭意制作中で、2025年1月にはオリジナルドレープバッグを発売した。和装ユーザーだけでなく、非和装ユーザーにも和文化に触れてもらい、和のアイテムに興味関心をもってもらうことで和商品の需要喚起を図る。

(4) IR活動
株主・個人投資家をはじめ、多くの顧客に同社を知ってもらうために、以下のようなIR活動を行った。
・資産運用EXPO内「IR・株式投資フェア」出展(2024年7月)
・YouTubeチャンネル「Japan Stock Channel」出演(2024年7月)
・(株)日本証券新聞社主催「個人投資家向け会社説明会」参加(2024年9月)
・雑誌「日経マネー」への記事掲載(2024年11月)

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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