現在のポートフォリオは「ETF7〜8割」だが「個別株」への投資も
──長期的に見れば、株式市場は拡大していくから、そこに乗るだけでいいと。そこから株価指数連動型のインデックス投資に切り換えた。
そうそう。欲張らなくてもいいんだと。放っておけば自然に儲かるんだから、ETF(上場投資信託)をメインにしました。
ポートフォリオで言えば、7〜8割がETFで、S&P500、ナスダック、NYダウ、日経225などを幅広く。中国が経済でアメリカに勝ったときはその勝ち馬にも乗りたいなと思って、中国ファンドも買っています(笑)。他には債券が5%くらい。
個別株をまったくやってないわけではなくて、割合としては10%くらい。銘柄名を出すと、「パックンが勧めていたから買ったが、下がって損した」と文句を言われるので出しませんが(笑)、日本の大手企業から東証グロース市場の中小企業、アメリカの大手企業まで、何銘柄か買っています。売買で利益を出すのではなく、あくまで長期投資で、下がったら買い増す。
個別株が全部怖いというわけではないんです。結局、ETFというのも個別株の盛り合わせですから、それと同じことを自分でやってもいいわけです。トヨタとかユニクロとか、常識的に「この企業は強いな」と思う企業をたくさん買いそろえて、何十年も持ち続ける。そういう「自分だけの投資信託」もできるけど、お金がすごくかかるのが難点です(笑)。
「1000万円あったら一括でETFに突っ込みます」
──本物の富裕層はそうしています。
だから、一般の人(投資初心者)にはETFをお勧めしますよ。10年くらい保有して、もし下がっていたら、どうぞ私に文句言ってくださいと。1〜2か月じゃダメですよ。最低10年はもち続ける。
最近、「ドルコスト平均法」という投資法が流行っているじゃないですか。たとえば遺産で1000万円入ったといったときに、それを12分割して毎月1回、定額投資するという買い方です。
だけど、私の場合は1000万円あったら一括でETFに突っ込みます。だって、長期的には上がる可能性が高いし、買うタイミングをずっと待っていても下がる保証はないですから。長期投資をするなら、早く買って長くもったほうがいいです。
一括で全額突っ込むのが怖いという人は、分割してもいいと思いますし、今の株価はバブルだという確信があるなら、待ったほうがいい。
ただ、仮にバブルだったとして、弾けて暴落しても、何年か経つとバブルを超える高値をつけているんです。リーマンショックでも6年くらいで株価は回復しました。日本のバブル崩壊後の株価低迷は長かったけど、それでもおよそ30年で復活し始め、今は少し下がってしまったけど、最高値は更新しましたから。株を始めた頃に、暴落して売り払ってしまったテック系の株も、もし売らずに持ち続けていたら、今は4倍くらいになっているんです。