今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが6月23日~6月27日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は6月17-18日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きを決定。今後のインフレ率を上方修正、成長率を下方修正、失業率はやや悪化の観測を示したものの、年内の利下げ回数はゼロが増加している。パウエルFRB議長は景気に対する不確実性は依然として高いと指摘したが、緩和的な政策姿勢を後退させたことにより、ドルは売りづらい展開となりそうだ。また、中東情勢に関してはイスラエルがイランの政権転覆を狙って攻撃を強めており、米トランプ政権も介入に乗り出す方向。追い詰められたイランの動向が注目され、有事のドル買いは当面続くとみられる。
一方、日米貿易協議などでドル高・円安の是正への思惑に変わりはなく、折に触れ下押し圧力になる。ただ、日本銀行は政策金利の引き上げを見送り、次のタイミングは10月以降との見方から、円売りが主要通貨を支える展開とみる。
【日・6月東京都区部消費者物価指数(CPI)】(27日発表予定)
6月27日発表の6月東京都区部CPIは、前回の前年比+3.6%を上回るか注目される。ただ、市場予想と一致、または上回る内容でも早期利上げ期待は高まらず円買い材料になりにくい。
【米・5月コアPCE価格指数】(27日発表予定)
6月27日23時発表の米5月コアPCE価格指数は前年比+2.6%と、前回の+2.5%を上回る見通し。インフレ圧力は依然として強く、利下げ観測後退によりドル買いを後押ししよう。