業績よりあえて記事欄を最初に読む
会社四季報を見る人の多くは、売上高や営業利益が記載された業績欄に注目しています。もちろん、業績の良し悪しは株価に影響しますので、無視するわけにはいきませんが、数字が苦手な人にとっては、それだけで四季報を閉じてしまいたくなります。そこで、あえて業績欄は後回しにして、記事欄を最初に読むことをおすすめします。
記事欄には、現状、その企業の状況(好調か、不調か、さらにその理由、持続性がありそうか)がコンパクトにまとめられています。これだけで、そもそも投資対象として魅力的かどうかは判断できます。さらに、新規事業や今後の展望などにも触れていることが多く、うまくキャッチできれば先回り投資に活かすこともできます。
また、四季報では、同じ業種の企業が固まって掲載されていますので、気になる企業があれば、その前後数銘柄を合わせて読むことで、業種全体での変化に気づけたりといったこともあります。それがのちに大きな投資テーマとなることもありますので侮れません。
記事欄を毎号、ある程度の分量を読んでいると、かなりの雑学が身につきます。わたし自身は、そのおかげで、雑談力がかなりアップしました。これは大きな副産物です。ぜひ、気負わずに会社四季報を読む習慣をつけてください。
今回のまとめ
・気軽にパラパラ読む習慣をつけよう
・興味ある業種だけ読むのもOK
・記事欄から企業の魅力や業界の動向を探ろう
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。
個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん