今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが7月7日~7月11日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米国の7月利下げを見極める展開で、ドルは下げづらい。米国と主要貿易相手国との協議も注目され、交渉決裂が避けられればドル売りは後退しそうだ。7月3日に発表された米雇用統計は失業率の低下、非農業部門雇用者数の増加、平均時給の鈍化が示され、スタグフレーション懸念は一服。7月利下げ観測は後退し、ドルは買い戻しが入りやすい。
今週は重要経済指標の発表は予定されておらず、連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が注目される。当局者間で7月利下げに関する議論の内容が焦点となり、ドル売り材料になる可能性もあろう。ただ、引き続き緩和的な政策に慎重ならドル売りは後退し、買戻しによって下げづらい値動きが予想される。一方、米トランプ政権は9日が猶予期限となっている相互関税に関し、合意に達していない相手国には高関税を課す方針。ただ、インドやベトナムとの交渉は進展がみられ、ドルは売りづらい。
【FOMC議事要旨】(9日公表予定)
FRBは7月9日に6月17-18日に開催したFOMCの議事要旨を公表する。4会合連続で政策金利を据え置いたが、今後の利下げをめぐる議論が焦点になろう。
【米新規失業保険申請件数】(10日発表予定)
7月10日発表の米新規失業保険申請件数は前週分から悪化すれば、減速懸念のドル売り材料に。特に継続受給者数の増加が問題視されており、ドル売り材料になりやすい。