借りたらきちんと返却するのがルール(イメージ)
2020年5月に登場して以来、大都市部で爆発的に人々の生活に浸透しているシェアサイクルサービス「LUUP(ループ)」。東京・渋谷から始まり、北は仙台、南は福岡と着実にそのサービス区域を広げ、いまや電動キックボードの代名詞ともいえるほどその知名度を上げた。運転免許は不要という手軽さもあって、日常のちょっとした移動はもちろん、外国人観光客にも活用されるまでになっているが、街なかで「放置」されているケースも増えているようだ。
朝から晩までバス停の脇にLUUPが置きっぱなし
LUUPの使い方は簡単だ。アプリ上で16歳以上であることを確認する年齢確認書類を提出し、交通ルールテストに合格すればOK。駅前や繁華街、商業施設などにある「ポート」に停められているものを好きなタイミングでレンタルし、用事が済めば手近なポートに返すだけ。しかし、それがポートではなく「道端」などに放置されっぱなしになっているという目撃談が多発している。
Xでは〈中学校前にある消火栓の前に放置されている〉〈パーキングに長時間放置されている〉など、ポート以外の場所で見かけたという報告が続出。なかにはほぼ捨てられているかのように雑に扱われているものや、文字通りゴミ捨て場に捨てられているものもあるという報告もある。
「なんでこんなところにLUUPが?」と驚いた経験を話すのは、渋谷にある企業に勤める20代の女性だ。
「朝、会社に行く途中にある、バス停の脇の歩道にLUUPが停めてあったんです。一時停車中なのかなと思っていたのですが、夜19時ぐらいに帰宅した時にもまだ同じ場所にありました。誰かがバス停までLUUPで来て、そこからバスでどこかに行って、帰ってくるのかなあと思って見ていたのですが、翌日もそのまま。
返さなくていいのかなと気になっていましたが、翌日の夜にはなくなっていました。バス停のそばにあるのは邪魔だと思って誰かが移動したのか、借りた人が取りに来たのか、あるいは回収されたのかはわかりませんが、最近変なところにLUUPが“一時駐車”されている光景を、時々目にするようになったと思います。なかには、ゴミのなかに埋もれていて、一歩間違えれば不法投棄レベルのものも見かけます」