*07:47JST 10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは192ドル高、一部航空会社決算やFRB理事のハト派発言が支援
■NY株式:NYダウは192ドル高、一部航空会社決算やFRB理事のハト派発言が支援
米国株式市場は続伸。ダウ平均は192.34ドル高の44650.64ドル、ナスダックは19.32ポイント高の20630.66で取引を終了した。
ブラジルからの輸入品への50%関税発表などを受けトランプ関税策への懸念が存続したほか、週次失業保険申請件数の予想外の減少で早期利下げ期待が後退し、寄り付き後、まちまち。その後、ダウは航空会社デルタの好決算を好感した買いに上昇に転じた。ナスダックは長期金利の上昇を警戒し上値が抑制されたが、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事のハト派発言を受け買いに転じ、連日で史上最高値を更新し、終了。セクター別では運輸、自動車・自動車部品が上昇した一方、電気通信サービスが下落した。
シリアルメーカーのWKケロッグ(KLG)はイタリアの菓子メーカー、フェレロが同社買収で合意したと発表し、上昇。航空会社のデルタ(DAL)は第2四半期決算で1株当たり利益が予想を上回ったほか、貿易協議や大型減税策成立で消費者の懸念が緩和し旅行需要が回復しつつあると撤回していた通期利益見通しを改めて示したことが好感され、上昇。同業のユナイテッド(UAL)や旅行関連でクルーズ船運営のノルウェージャン・クルーズ(NCLH)などもそれぞれ需要回復期待に買われた。
レアアース特殊材料メーカーのMPマテリアル(MP)は国防総省が同社に15%出資することで合意したと発表し、上昇。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やファーストフードチェーン運営のマクドナルド(MCD)はアナリストの投資判断引き上げでそれぞれ上昇。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はサンフランシスコやアリゾナでのロボタクシーサービス拡大計画が好感され、上昇。バイオのモデルナ(MRNA)は食品医薬品局(FDA)が子供のコロナワクチン接種を承認したため、需要増期待に上昇。
ジーンズなどの衣料品メーカーのリーバイ・ストラウス(LEVI)は取引終了後に第2四半期決算を発表。調整後の1株当たり利益が予想を上回ったほか、通期見通し引き上げで、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドルは伸び悩む、早期利下げ観測緩和もウォラー理事は7月利下げ示唆
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は146円79銭まで上昇後、146円17銭へ反落し、146円23銭で引けた。米先週分新規失業保険申請件数が前週から増加予想に反し減少したため労働市場が底堅く、早期利下げ観測の後退でドル買いが優勢となった。その後、ウォラーFRB理事が7月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ検討する可能性を再表明したほか、米トランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)に早急の利下げ要求を繰り返しドル買いが後退。
ユーロ・ドルは1.1714ドルから1.1663ドルまで下落し、1.1700ドルで引けた。ユーロ・円は171円50銭から170円94銭まで下落した。ポンド・ドルは1.3586ドルから1.3533ドルまで下落。ドル・スイスは0.7954フランから0.7988フランまで上昇した。
■NY原油:反落で66.57ドル、供給不足に陥る可能性は低いとの見方
NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:66.57 ↓1.81)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-1.81ドル(-2.65%)の66.57ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは66.45ドル-68.65ドル。供給不足に陥る可能性は低いとの見方が広がった。通常取引終了後の時間外取引では66ドル後半で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 46.97ドル +0.13ドル(+0.27%)
モルガン・スタンレー(MS) 143.09ドル +1.54ドル(+1.08%)
ゴールドマン・サックス(GS)709.12ドル +12.56ドル(+1.80%)
インテル(INTC) 23.82ドル +0.38ドル(+1.62%)
アップル(AAPL) 212.41ドル +1.27ドル(+0.60%)
アルファベット(GOOG) 178.70ドル +1.04ドル(+0.58%)
メタ(META) 727.24ドル -5.54ドル(-0.75%)
キャタピラー(CAT) 408.33ドル +6.15ドル(+1.52%)
アルコア(AA) 31.57ドル +0.99ドル(+3.23%)
ウォルマート(WMT) 94.86ドル -1.95ドル(-2.01%)
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