銘柄選びの際の意外なチェック手法とは(写真:イメージマート)
個人投資家にとって大きな魅力となっている株主優待。優待制度を用意する企業は数多くあり、どのように銘柄選びをすべきか頭を悩ませる人は少なくない。20年以上前に株主優待目的の投資を始め、“カリスマ優待主婦”と称されるようになった専業投資家mtipsさんは、現在約250銘柄の優待株を保有する。「株主優待は使ってなんぼ。自分が心地よく、ストレスなく、その優待を使えるかが銘柄選びの重要なポイント」と説くmtipsさんだが、具体的にはどう判断をすればいいのか。
初めて買う銘柄の株主優待が自分に合っているか、使い勝手がいいのかは、なかなか判断できないのが実情だろう。mtipsさんは自身の経験をもとに、こうアドバイスする。
「優待狙いで初めて買う銘柄の場合、株主優待をもらえる最低株数でとりあえず買ってみるのがいいでしょう。配当は株数が増えれば比例して金額が増えますが、株主優待は100株以上一律で同じ優待品・優待額のケースもあれば、たとえば500株でもらえる優待品・優待額が100株の5倍に届かないこともある。優待の権利を取得できる最低株数で買うのが、優待品をもらうのに最も効率がいいのです。
最小限の株主優待を一度もらってみて、もっと欲しいと気に入れば買い増しをすればいいですし、特に高配当でもなく、この優待はいらないと思ったら売却して他の優待株を探してもいい。自分が使わなくても家族が喜んで使うならキープするのもいいでしょう」
金券ショップの意外な活用法
mtipsさんは銘柄選びの際の意外なチェック手法を教えてくれた。
「金券ショップの活用です。その企業の優待方針や規定、需要にもよりますが、金券ショップでは様々な種類の株主優待券を売っています。たとえば気になる外食銘柄の優待券を金券ショップで買って、その店舗に行って実際に使ってみるのです。
株を買わずに『優待体験』だけをしてみることで、使い勝手も実感できますし、メニューが自分好みか、店舗が家や職場の近くにあるか、店員さんの対応や店内の雰囲気がいいかなどもチェックできます。多くのお客さんで流行っているお店だったら、会社の業績もいいと感じるかもしれません。その上で、この会社を応援したいなと思ったら株を買ってみるのも1つの手法です」
最後に、株主優待投資の注意点を挙げてもらった。