株式市場で電力インフラに追い風が期待されている(写真:イメージマート)
トランプ関税ショックが和らぎ、不透明感の薄れた株式市場は日経平均株価が4万円台を回復、市場関係者のあいだでは年内にさらなる株高を予想する声も多いが、具体的にどのような銘柄が上昇期待なのか、億り人たちに見解を聞いた。
世界で急速に成長するAI事業。それに伴い半導体分野ではここ数年で株価が大きく上昇した銘柄もあるが、いま複数の億り人が業界として注目するのが「電力」関連だ。
AIの発展に伴って膨大な電力が必要となるなか、それを支える電力インフラに追い風が期待されている。
割安な成長株でテンバガー(10倍株)を狙うVTuber・はっしゃん氏は、原発の新設を発表した関西電力を挙げる。
「原発を効率よく活用していくのは国の方針で、世界的にも原発を再評価する流れがある。AI関連に原発の再評価というテーマが重なる同社の今後は要注目です」
同様に、資産2億円超の子育てママ投資家・ちょる子氏も「原油高局面でも一定の価格競争力を発揮してきた北海道電力に注目」と言う。
元手200万円から約4年で億り人になったDAIBOUCHOU氏はテスホールディングスに注目する。
「系統用蓄電池(電力会社が管理する大規模な蓄電池)の関連事業が勢いを増し、蓄電所の設計や建設などまとめて請け負う同社の業績向上に期待。8月14日に決算発表予定なので、できればその前に仕込みたい」
資産4億円超のヘム氏は電力関連でさらに目を凝らす。
「電力メーターが第二世代のスマートメーターに一斉に入れ替わるなか、シェアトップの大崎電気工業は、来期(2027年3月期)の営業利益が1.5倍増を見込むのに加え、不動産売却による特別利益も見込まれています」
そのほかにも注目銘柄は多い。関連記事《総資産96億円超の億り人20人が厳選「2025年末までの注目銘柄40」を大公開! シゲルさん、桐谷広人さん、かんちさん、配当太郎さん…オールスター勢揃い》では、急成長見込み、高配当から充実の優待まで、億り人たち厳選の最新注目銘柄の数々を紹介している。
※週刊ポスト2025年8月15・22日号