上場1年以内の銘柄に絞り込むなど、テンバガー投資家X氏は11の選定条件を定めているという(写真:イメージマート)
新規上場されたIPO(新規公開株式)は、株価が5倍・10倍と大化けする銘柄もある反面、上場時をピークに伸び悩んだり、結果的に上場廃止となってしまったりする銘柄もある。初値をつけた後のIPO銘柄をセカンダリー(二次流通)で仕込む「IPOセカンダリー投資」の達人は、どのような選定基準で「大化け期待銘柄」を見極めているのか。IPOセカンダリー投資と出会い、5年8か月で561万円を10億円に増やしたテンバガー投資家X氏に、IPO銘柄を選ぶ際の判断基準を聞いた。
リスクを抑えながら株価が数倍になる銘柄の探し方
テンバガー投資家X氏は、大きな成長が見込めるIPO銘柄を上場後、初値をつけた後に割高ではない水準で購入する「IPOセカンダリー投資」と呼ばれる手法を駆使し、2019年末に561万円だった運用資産を5年8か月で178倍、10億円に増やした実績を持つ。同氏は投資銘柄を絞り込む際、リスクを抑えながら株価が数倍になると見込めるIPO銘柄を探し出すために、自身で定めている11の選定条件をチェックするという。
テンバガー投資家X氏が説明する。
「IPO銘柄は株価の変動幅が非常に大きく、10倍も期待できる反面、10分の1になる銘柄もあり得る世界です。手当たり次第、買っていくような投資をすれば致命的な損失を被るリスクも高まります。
IPOセカンダリー投資で銘柄を選ぶ際は、テンバガー(10倍株)になり得る成長性の高い銘柄に注目することも重要ですが、それ以上に、株価が10分の1以下になるようなリスクの高い銘柄やタイミングを避ける姿勢のほうがはるかに重要です」(テンバガー投資家X氏。以下、「」内、同じ)
IPO銘柄のなかから値下がりリスクが低いテンバガー候補を見つけ出すためにテンバガー投資家X氏が定める「11の選定条件」を以下、紹介する。