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森口亮「まるわかり市況分析」

《米金利の動向を読み解く》フェドウォッチツールでは9月利下げ確率は80~90%台 データが示す先物市場での利下げ織り込み、次の関心は「年内利下げが2回か3回か」

ベッセント米財務長官は、FRB(連邦準備制度理事会)の後任議長候補と9月1日に面談予定だと明かしている

ベッセント米財務長官は、FRB(連邦準備制度理事会)の後任議長候補と9月1日に面談予定だと明かしている

 米国市場では、次回9月17日・18日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げが強く意識されている。本稿執筆の8月中旬時点では、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が提供する「フェド(Fed=連邦準備制度)ウォッチツール」によれば、9月の利下げ確率は92.1%と示されていた(8月26日時点では84.7%)。高確率で利下げが意識される背景になにがあるのか。また、利下げが実施された場合の影響は。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」。森口さんが解説する。

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 米国市場では、次回FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げが強く意識されています。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が提供する「フェドウォッチツール」によれば、9月の利下げ確率は92.1%と示されています。なぜこれほど高い確率で織り込まれているのでしょうか。今回は、その背景と「フェドウォッチ」の仕組みについて整理します。

フェドウォッチとは?

 フェドウォッチツールとは、CMEが提供する金利先物市場のデータをもとに、次回FOMCでの政策金利の動きを確率で示すものです。

 例えば「利下げ確率92.1%」という数値は、金融市場における金利先物の取引がその確率を織り込んでいることを意味します。アナリストやエコノミストの予想よりも、実際に資金が動いている市場データに基づくため、投資家にとっては信頼度の高い指標といえます。

9月の金利予想。フェドウォッチツールより ※8月16日時点

9月の金利予想。フェドウォッチツールより ※8月16日時点

投資家の関心は「年内2回か、3回か」

 フェドウォッチの利点は、次回FOMCだけでなくその先の会合までの市場予想を確認できることです。現状では「年内に2回利下げか、それとも3回か」という点に投資家の関心が集まっています。

 2025年の会合は残すところあと3回。12月時点のフェドウォッチを見ると、2回利下げ(金利予想が3.75%~4%)の確率が45%と最も高くなっていて、次いで3回利下げ(3.5%~3.75%)が41.8%とほとんど同じ水準になっています。

12月の金利予想。フェドウォッチツールより ※8月16日時点

12月の金利予想。フェドウォッチツールより ※8月16日時点

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