国内における注目材料としては石破首相の去就が挙げられる。先週の経済対策策定表明、トランプ米大統領の来日招請など、続投に意欲を表明する石破首相だが、8日には臨時総裁選の実施有無の確認が行われ、実施要求が過半数に達すれば、総裁選が前倒しで行われることになる。次期首相候補への期待感が高まっていく可能性もあるが、一方で、過半数に達せずに続投が決まり、今後の求心力低下が懸念される事態に陥ることのほか、過半数に達しても、石破首相が次期総裁選へ出馬表明したり衆院解散に打って出たりする可能性などは、政局の混乱につながるためにリスク要因となる。政局の混乱は海外投資家の資金流出を促すことにもなるだろう。
今週末にはメジャーSQの算出日を迎える。週前半はロールオーバーに終始して方向感が定まりにくい状況となる可能性は高いが、値嵩株の一角などは仕掛け的な動きに翻弄されるような動きとなる余地も残すため注意が必要となる。需給面でいえば、本日はこれまで大幅な上昇を続けてきた日本ヒューム<5262>がストップ安となっている。プライム市場の時価総額500億円以上の銘柄に限っても、8月以降50%以上株価が上昇している銘柄は8銘柄を数えている(5日終値時点)。こうした水準訂正銘柄に対する利益確定売りの流れが強まる可能性などには警戒しておきたい。
今週は8日に予定されているフランスの内閣信任投票、11日の欧州中央銀行(ECB)理事会など、欧州情勢にも関心を払いたい。また、9日にはアップルの新製品発表イベントが開催予定であり、内容次第ではアップル関連銘柄などの関心につながる公算もある。9月も中旬を迎えることで、9月末の配当・株主優待権利取りの動きなども強まっていく可能性はあろう。
今週にかけて、国内では8日に4-6月期GDP(改定値)、8月景気ウォッチャー調査、7月経常収支、9日に8月マネーストック、11日に7-9月期法人企業景気予測調査、8月国内企業物価指数、8月都心オフィス空室率などの発表が予定されている。なお、12日はメジャーSQ算出日となっている。
海外では、8日に中・8月貿易収支、独・7月鉱工業生産、米・7月消費者信用残高、9日に中・マネーサプライ、10日に中・8月生産者物価、8月消費者物価、米・8月生産者物価、11日に欧・ECB理事会、米・8月消費者物価、8月財政収支、新規失業保険申請件数、12日に米・9月ミシガン大学消費者マインド指数などが発表予定。なお、8日にはフランスで内閣の信任投票が実施され、9日には米アップルのイベントが開催される。