資産1.5億円超の「Bコミ」こと坂本慎太郎氏(こころトレード研究所所長)
高市早苗氏の自民党総裁選勝利で「高市トレード」が始まり、連日のように日経平均株価が最高値を更新した。政局の混迷で翌週には急落したものの、憲政史上初の女性首相が誕生すると「高市トレード」は再加速している。依然として市場の先行きを不安視する声は少なくないが、そうしたなかで利益を大きく増やし、株価が上がっていくと期待される銘柄にはどのようなものがあるのか。
マネーポストWEBでは、金融情報サービス会社・アイフィスジャパンの協力のもと、3期先のコンセンサス予想(主要証券会社16社に所属するアナリストの業績予想の平均値)を集計した。前期の当期利益と、3期先の当期利益予想を比較し、伸び率が高い順にランキング化。その「3年後に大化け期待の銘柄ランキング」のトップ100の読み解き方について、資産1.5億円超の「Bコミ」こと坂本慎太郎氏(こころトレード研究所所長)に解説してもらった。
「株価は基本的に将来への期待で買われるので、1~2年先の業績を織り込むとされます。なかでも成長期待の高い銘柄については、すでに3年先の利益成長まで織り込まれている可能性もあります。だとすれば、このランキングでいくら成長率が高くても、株価に織り込まれていれば株価的には“割高”となり、その後のさらなる上昇も望みにくく、結果的に“高値掴み”となる可能性も出てくるわけです。
そこでまずは株価水準を示す指標『PER(株価収益率)』に注目すべきです。PERは株価をEPS(1株当たり利益)で割って算出するので、利益の何倍(年分)まで株が買われているかの目安になります。たとえばPERが10倍なら利益の10年分買われていることになるので、将来の成長分がどこまで織り込まれているかを判断する指標となります。その水準は業種によって異なりますが、たとえばPER50倍を超えるようだと“利益の50年分も買われているのはさすがに買われすぎだろう”と判断するわけです。
成長率がいくら高くても、それを上回るほど買われていたらPERは高くなるので、このランキングを見るうえで一番気をつけたいポイントと言えます。成長率だけに目を奪われず、PERで株価水準もしっかり確認しておくことが重要であり、成長率が高い割にPERが低ければ割安と判断して買えるようになるわけです」」(以下、「」内コメントは坂本氏)
