*17:13JST ソフトバンクGとアドバンテストが重荷【クロージング】
4日の日経平均は4営業日ぶりに大幅反落。914.14円安の51497.20円(出来高概算30億5000万株)で取引を終えた。前週1週間で3000円あまり上昇した反動から利益確定の売りが先行した。52020.68円まで水準を切り下げ後に押し目拾いの動きや好決算銘柄などへの資金流入も続き、前場終盤にかけて切り返し52636.87円まで上昇する場面もみられた。後場に入りソフトバンクG<9984>やアドバンテスト<6857>が一段安となるなど、先駆したハイテク株の一角が値を崩すなかで大引けにかけて下げ幅を広げ安値引けとなった。
東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が850を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、空運、ガラス土石、石油石炭、ゴム製品など12業種が上昇。一方、海運、情報通信、サービス、小売など19業種が下落。機械、化学が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファナック<6954>、レーザーテック<6920>が堅調だった半面、ソフトバンクG、アドバンテスト、ファーストリテ<9983>が軟調だった。
前日の米国市場では主要株価指数が高安まちまちだったが、先週末に2026年3月期通期業績予想を上方修正した東エレクやファナック、市場予想を上回る25年7-9月期決算を発表したレーザーテックなど好決算銘柄には引き続き投資資金が流入したため、利食い一巡後は押し目待ち狙いの買いに向かわせやすいムードだった。しかし、片山財務相発言を受けて円相場が1ドル=153円台と円安が一服したほか、時間外取引での米株価指数先物の弱い値動きもあって持ち高調整の動きが強まった。
日経平均は急激な上昇が続いただけに、いったんは調整が意識されやすかった。ただし、これまでの上昇ピッチが強かっただけに、調整局面でも値幅が大きく出やすいため、想定内とはいえセンチメントを冷ましそうである。目先は本格化している企業決算の中身を見極めながらの選別色の強い展開が強まりそうだが、株価水準が切り下がる局面では冷静に押し目狙いのタイミングを見極めたいところだろう。
<CS>