パチンコホールでキャッシュレス決済が使える日は来るか
いまパチンコユーザーの間で、パチンコホールで使用するキャッシュレス決済アプリ「PPPAY」が登場し、話題となっている。現状ではまだホールで利用することはできないようだが、いったいどんなアプリなのか。
現在、パチンコホールでパチンコ玉やパチスロのメダル貸与には現金のみが利用可能だが、クレジットカードを利用したキャッシュレス決済でそれを可能にするのがPPPAYだ。対応するクレジットカードのブランドはVISAとマスターカードで、ホールのカウンターやICカード券売機、パチンコ台・パチスロ台の横に設置している“サンド”と呼ばれるパチンコ玉・メダル貸出機で利用できるという。また、システム利用料として決済額の5%が上乗せされる。
過度な利用を防ぐために、利用限度額は1日2万円、1か月8万円。また、クレジットカードの登録は1枚のみで、複数枚のクレジットカードを登録して上限額を引き上げることはできない。
キャッシュレス決済導入を求める声は多いが…
業界初となるキャッシュレス決済アプリ「PPPAY」。革新的にも思えるが、パチンコ・パチスロ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏の見方は慎重だ。
「このアプリ自体は以前から存在していたようですが、10月に一部のパチンコ系インフルエンサーが取り上げ、話題が広まりました。その後、関西地方のとあるホールが試験的に導入すると告知したものの、すぐに取り下げたとの情報もあります。今のところ“アプリは存在しているが、利用できるホールはない”という状況ですね。パチンコ・パチスロのキャッシュレス化は業界内でも議論が活発化していますが、実現は簡単ではないということでしょう」
世の中でキャッシュレス決済が一般的になる中で、パチンコやパチスロを楽しむには絶対に現金が必要となる。もしパチンコホールでキャッシュレス決済が利用できるようになれば、既存ユーザーの利便性が高まるだけでなく、現金を持ち歩かない人々を新規ユーザーとして取り込むためのハードルも低くなるだろう。そういった思惑もあり、業界内ではパチンコホールでのキャッシュレス決済導入を求める声が多いのは事実だ。
ただしパチンコのキャッシュレス化には、2つの大きな問題がある。
