今年の店内には豊富なグッズの在庫が
感謝セールに急遽切り替え
セパ両リーグ史上最速優勝のタオル(同2000円)、優勝ロゴペナント(同3080円)、トートバック(同2500円)、エコバック(同2800円)なども棚にあり、優勝記念饅頭(同1200円)や優勝記念阪神タイガース塩せんべい(同1080円)はワゴンに山積みされていた。全国紙経済部記者が言う。
「関西では日本シリーズを前に日本一に備えた準備が各所で行なわれた。阪神百貨店だけでなく、阪急阪神グループのホテルやスーパー、阪神電鉄までもが日本一キャンペーンをやる予定だったが、シリーズ敗退ですべてが感謝セールに切り替わった。
レギュラーシーズンではマジックが出た段階で球団が優勝グッズの企画を進めるが、刺繍などは制作に時間がかかるので見切り発車をしないといけない。2008年に岡田阪神がV逸した時は見切り発車した阪神百貨店が製造元から商品を半額で引き取ったことで公正取引委員会から調査が入るなどしたこともある。それもあって2023年は日本一が決定した日の深夜から約50アイテムの日本一記念グッズの生産を開始したという」
ただ、見切り発車をせずとも日本一にさえなればリーグ優勝のグッズも売れる構図があるのは前述の通り。今年はその果実を手にすることができなかった。
関西大学の宮本勝浩名誉教授は、2025年阪神タイガースのリーグ優勝の経済効果を「関西地域で約976億62万円」と試算。2年前の「アレ」に比べて約100億円大きくなっていた。ただ、少なくとも今年は日本一記念グッズの50アイテムの発売に至らなかったし、日本シリーズ敗退がリーグ優勝の記念グッズの売れ行きにまで水を差したのも間違いなさそうだ。やはり、日本一とリーグ優勝の間には、大きな差がありそうだ。
