*08:36JST 半導体・AI関連株への物色が再燃するかを見極め
20日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、押し目買い意欲の強さを見極めることになりそうだ。19日の米国市場はNYダウが47ドル高、ナスダックは131ポイント高だった。米労働統計局(BLS)が10月雇用統計の発表中止を発表、さらに、米連邦準備理事会(FRB)が公表した10月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で大半の参加者が12月利下げに否定的な姿勢を示したことが嫌気される場面もみられた。ただ、その後は足もとで売られていた銘柄を買い戻す動きから主要な株価指数はプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比640円高の49280円、円相場は1ドル=157円10銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行で始まりそうだ。注目されたエヌビディアの決算は市場の予想を上回ったとして、時間外取引で5%あまり上昇して推移している。ソフトバンクG<9984>など、足もとで調整をみせていた値がさハイテク株への買い戻す動きが入りやすいと考えられ、インデックスに絡んだ買いが先行することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-1σを支持線としたリバウンドをみせてきており、50100円辺りに位置する25日線が射程に入ってきた。半導体・AI関連株への物色が再燃するようだと、同水準を意識したリバウンドが強まる可能性がありそうだ。
もっとも、エヌビディアは時間外で買われているが、同社は11月に入ってから調整が続いていたこともあり、自律反発狙いの買いは入りやすいところである。自律反発の域を脱するかは、今晩の米国市場の動向を見極める必要があるだろう。模様眺めムードが次第に高まってくる可能性も考えられ、買い一巡後の底堅さを確認したいところである。また、為替市場では円相場が1ドル=157円台と円安基調を強めていることもあり、輸出関連などに資金がシフトする可能性はあるほか、一方で日中関係の悪化から持ち高を圧縮しておきたい動きも警戒されやすいところだろう。
まずは半導体・AI関連株への資金集中の動きが強まるかを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。日経平均株価は前日までの下げで-1σを割り込んでおり、18日の大幅な下落部分をどこまで埋めてくるかが注目されるところである。ただ、戻り待ち狙いの売りも相当控えていると考えられるほか、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、売り仕掛け的な動きも入りやすく、強弱感は対立しそうである。
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