税金を考慮しても、資金が1年で3倍強に増える
さて、さらに2年後、3年後……の利益に関しても見ていきますが、一点、「税金」に関して考慮する必要があります。1年目で言うと、116万円にかかってくる税金を計算する必要がありますね。30万円から116万円に増えたので、差額の86万円ほどの利益が出たことになり、この利益に対し、税額を計算します。
FXに関する税金は、20.315%(注:分離課税、国内FXの場合。執筆時点の税制にもとづく)と試算しています。ということで、116万円から税金の17万円を引いて、「99万円」が期末に残る金額になるので、2年目のスタートは、この99万円からになります。
税金を考慮しても、資金がたった1年で3倍強に増えるペースです。2年目のスタートは約100万円なので、2年目の最終的な結果としては、この3倍強である328万円まで資金が増えていることになります。元手30万円から、2年で当初の資金を10倍に増やすことができました。
そして、いよいよ3年目。3年目のスタートが、328万円。表を見ると、1か月で40万円ほど増えています(図表13のc)。月当たり40万円、44万円……といった増え方になっているので、3年目に入ってくると、月利12%ペースのもと、毎月のFX収入が40万円を超えてくることになります。
月利12%ペースの試算
収入が40万円を超えてくると、FXによる独立も、現実的に見えてくる数字ではないでしょうか。
最後に、3年目が経過し、最終的な税引き後の元本となる資金は「1085万円」(図表13のd)。1000万円の大台に達しました。30万円から1000万円になることが、この3年間で得られたシミュレーション結果となります。
FIRE(経済的自由)にはいろいろな種類があります。例えば、3億円稼いで、一生働かなくてOK……というのが、完全FIREの定義です。
一方、仕事を辞めてしまって、他のサイドビジネスだけで生計を立てることを「サイドFIRE」と言いますが、月利12%ペースであれば、サイドFIREが達成できます。
ちなみに4年目以降、どんな月収の増え方になるかというと、4年目のスタートが1085万円で、次の月が1215万円となっているので、差額は130万円。もうここでは、FXの月収が100万円を超えてくるペースであることが分かります。そうなると、完全FIREが達成できそうな金額となってきますよね。
ここでは、月利12%の試算表を見ていただきました。3年でFXの年収が1000万円強になるので、そちらを3年でFIREの1つの根拠としておきたいと思います。
試算から言えることは、大きな元手も必要なく、月利もそれほど派手なものではなく、現実的にできる数字を求めていけば、3年後に大きな金額であったり、サイドFIREの達成であったり、は見えてくるので、ぜひ前向きなマインドでFXを実践していきましょう。
※加藤ムネヒサ・著『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA)より一部抜粋して再構成
【プロフィール】
加藤ムネヒサ/専業トレーダー。1982年、香川県生まれ。一橋大学商学部卒。大手保険会社入社後、経済的自由を夢見てFXを始めるも、自動売買で250万円の損失を出す。4年間FXで負け続けるが、毎日3時間、過去チャートを検証して独自の手法を開発し、月収100万円と年利300%を達成。FX5年目に独立を果たす。2016年にはYouTube「FXゴールドナビ」を開設。新著『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA刊)が話題。関連記事では、加藤氏の最新インタビュー記事を掲載。自身が実践する「ゴールデン手法」や「儲けを狙える2つのチャンスタイム」について、詳しく解説している。
