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キャリア
ビジネスに役立つ相手に伝わる「言葉」の作り方

Webメディア編集長が明かす相手を動かす「タイトル付け」の極意 知らない物事を伝えるための「比較・対比」テクニック、有名なものを「踏み台」に使うことも

相手の心を動かす言葉を作るには?(イメージ)

相手の心を動かす言葉を作るには?(イメージ)

 メールを送っても反応が薄い、投稿しても関心を持たれない、企画を提案しても通らない――。原因の一つは、タイトルや見出し、件名、キャッチコピーなどといった「最初の言葉」を見た相手が「自分のための情報だ」と思ってもらえていないことにあるかもしれない。有効なのが「比較」。Webメディア編集者として7000本超の記事タイトルを考案し、数万本のデータを分析してきた武政秀明氏の著書『22文字で、ふつうの「ちくわ」をトレンドにしてください』より、相手の心を動かす言葉の技術について解説する。

比較・対比でメリットがわかるようにする

「自分のための情報」と思ってもらうための一つの方法として、相手に「メリット」を知ってもらう、ということがあります。その時、ただメリットだけを伝えるのではなく、「比較・対比」を使うとよいでしょう。

 私たちは、何かを判断する時、必ず何かと「比較・対比」をしています。

 朝、コーヒーを選ぶ時は、「昨日のより美味しい」「いつもと同じ」。週末の過ごし方を考える時は、「前回より近場で」「映画館より家でのんびり」。

 私たちの頭の中には、常に「比較の基準」があり、それと比べながら物事を判断しています。だからこそ、この比較を意識的に使うことで、価値を確実に相手に伝え、関心を持ってもらうことができます。

 たとえば、社内の改善提案書のタイトルで考えてみましょう。

「会議時間短縮の提案」
「毎週2時間の定例会議を15分短く終わらせる方法」

「会議時間短縮」という表現では、どれくらいの効果があるのかわかりません。でも「2時間だったのを15分短く」という対比なら、週に15分も時間が浮くことが一目でわかります。月に1時間、年間で12時間。その時間で何ができるかまで、自然と想像が広がっていき、イメージが湧くのです。

 比較・対比が効果的な理由は、相手の既存の体験を活用できるからです。「今の状況」は、相手がすでに知っています。その現状と「新しい提案」を比べることで、変化の大きさや価値の高さを、実感として伝えることができるのです。

 ただし、比較をする時は「相手が共感できる基準」を選ぶことが大切です。「2時間が3分に」と言われても、現実味を感じられないかもしれません。

次のページ:相手の「知っていること」と並べる

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