「株価3ケタ」の銘柄に投資する狙いやメリットとは
かつてない高値圏で推移する昨今の日本株相場を牽引するのは、AI・半導体関連や輸出系の大型株だ。しかしそれらの銘柄は軒並み株価が高く、売買できる最低限の株数(日本の株式は原則100株単位)で購入すると百万円単位になるケースも多い。一般的な個人投資家からするとなかなか手を出せるものではない。
そんななか、100株で5万円以下、10万円以下で気軽に買うことができる銘柄でも勝算はあるという。元手200万円から株式投資を始め、割安成長株への超分散投資で資産10億円を達成したDAIBOUCHOU氏が、「株価3ケタ」の銘柄に投資する狙いやメリットについて解説する。
高市早苗政権の発足後、一気に5万円台まで上昇した日経平均株価は11月後半に日中関係の悪化懸念などにより5万円を割り込んだ。その後、月末に続伸して再び大台を回復するなど乱高下が続いている。
DAIBOUCHOU氏によると、10月以降の日経平均の高騰はアドバンテスト(東証プライム・6857)や東京エレクトロン(東証プライム・8035)といった一部のAI・半導体関連銘柄によって押し上げられているという。しかし、アドバンテストの株価は11月末の時点で約2万円、東京エレクトロンは3万円を超えており、最低投資金額となる100株を購入するには200万円、300万円という大金が必要になる。
「単価が高い銘柄に集中投資してしまうと、株価が下がった時の損失が大きくなる。その点、100株が5万円以下、10万円以下で買える銘柄であれば分散投資をしやすい。資産が減るリスクを抑えることができるので、特に初心者の方には向いていると思います。また、単価が低い銘柄のなかには株主優待の中身や利回りが良いものもたくさんある。そうした銘柄をいくつか買っておけば、多くの優待を享受できることになります」(DAIBOUCHOU氏、以下同)
地政学リスクの逃避先
株価が3ケタの銘柄のなかには、時価総額と流動性が低い「小型株」も多い。10月は日経平均への寄与度が高い一部の銘柄だけが高騰し、小型株はほとんど上がらない状態だったが、11月に入ってからはその傾向も薄まったという。日本株の全体相場の動きを反映しやすいTOPIX(東証株価指数)も、日経平均に追いつく形で値上がりしている。その状況を踏まえてDAIBOUCHOU氏はこう言う。
