どんな人におすすめか
新たなモビリティの可能性とそれに相応しいクオリティを備えた「MU」ですが、とくに以下のような人におすすめできます。
「距離の短い通勤・買い物用途が中心の人」、「坂道が比較的少ない地域で使う人」、「車やバイクの維持や手続きが負担と感じている人」、「新しいモビリティ・ガジェットに興味がある人」と言った具合です。また自転車販売店での修理やメンテナンス対応も容易という点も注目できます。
気になる充電も電動アシスト自転車と共通仕様の大容量バッテリーを搭載しているので、一度の充電で長く乗ることができます。また急速充電(4輪のチャデモとは違います)にも対応していて、容量の80%までを短時間で充電でき、日常使いにおける利便性を向上させてあります。もちろん、バッテリー本体は簡単に取り外せて自宅での充電が可能です。
他にも充実した保証制があり、万が一のトラブルが発生した際もしっかりサポートするとのこと。例えば製品保証は本体1 年(消耗品は除く)、フレーム・フロントフォーク3 年、駆動ユニット3 年。期間内に品質不良や欠陥が生じた場合には、買い求めた販売店にて無料で修理を受ける。また「盗難補償優遇制度」では特定小型原動機付自転車を購入後、3 年以内に盗難に合った場合は盗難補償優遇制度が適用され、車体価格(税込)の30 パーセントとその組立手数料4400 円(税込)で、盗難車と同タイプの新車を購入できる制度もあります。この他にもかなり手厚いサポートが付くのもパナソニックだからだと思います。
こうした安心と、そして利用者の順法精神がしっかりと成立して初めて「MU」を始めとした新しいモビリティの可能性は広がると思います。そして最後にひとこと。現在はヘルメットが「努力義務」となっていますが、クルマやオートバイとの混走は避けられませんから法的にも、原付1種同様に「必須」として欲しいと思います。
電動アシスト自転車と基本的には同じフロントブレーキ。実績は十分にあるブレーキシステム
リアブレーキも実績のある作りで、全長1610mm×全幅585mm、重量は24kgのボディ+乗員の重量をしっかりと受け止める
帰宅後はバッテリーを取り外し、自宅内で充電する。これも電動アシスト自転車と共通
登坂能力は12度の傾斜を力強く上れるほどの実力。上りでスロットルをひねっても前輪が持ち上がったりしないようにセンサーが出力自動で制御する
【プロフィール】
佐藤篤司(さとう・あつし)/男性週刊誌、男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。



