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住まい・不動産
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【神奈川県「10年後に発展する/衰退する駅」の境界線】「相模大野」と「本厚木」の間に存在する“明暗を分けるライン”とは AI人口予測をもとに識者が解説

再開発で街の魅力が高まっている相模大野

再開発で街の魅力が高まっている相模大野

 東京都心の不動産価格上昇を受け、首都圏での住宅選びのトレンドは「利便性と価格の折り合い」を冷静に見極めるスタイルが主流になっているようだ。神奈川について分析すると、駅やエリアの持つブランド性よりも、東京との距離感を含めた通勤負担や生活動線の実利を重視する層が増えているとみられる。将来どの駅が発展し、どの駅が衰退するのか――。その明暗を分ける境界線を探った。

 住まい選びにおいては、将来の資産価値や周辺の利便性にもつながる「人口増減」の見極めが重要になる。人口が維持されるエリアは不動産価値の下支えとなる一方、流入が減る地域では厳しい評価となりやすい。

 不動産コンサルタント会社リーウェイズは、国土交通省のシンクタンクである国土技術政策総合研究所が公表した『将来人口・世帯予測ツール』を基礎データに、2025年と2035年の人口を比較。約5億件の物件データを扱うAI分析を用いて、神奈川県における「駅」ごとの将来人口の増減を算出し、“10年後に発展する駅”をランキング化した。

 全体の傾向について、不動産動向に詳しい株式会社さくら事務所取締役副社長COOの山本直彌氏は次のように指摘する。

「神奈川の特徴を端的に言えば、“西に行けば行くほど人口減の予測が強まり、東側は人口増の傾向が強い”ということでしょう。これは我々不動産業界ではある種の常識として語られていた話なのですが、今回のデータによって、その境界線がより明確に可視化されたように思います。それが国道16号線(の内側か外側か)というラインです。

 横浜から八王子、川越、さいたま、柏、千葉、木更津など、首都圏の主要都市を環状に結ぶ国道16号線は、都心部への通勤において、多くの人がここなら通えると感じられるギリギリの距離感、時間にしておよそ1時間圏内のラインと重なります。このラインの内側(東京寄り)では人口が増加傾向にあり、外側(西側)に行くと減少傾向にある。この大きな潮流が、ランキング全体の結果に色濃く反映されているという第一印象を持ちました」(以下、「」内のコメントは山本氏)

わずか6駅の違いで明暗

 たしかにランキングでは国道16号線が評価の大きな分岐点となっている。川崎・横浜を中心に内側の駅は人口増が見込まれて上位に並び、一方の外側エリアは通勤距離の負担がそのまま評価に表われやすく、下位に位置する駅が目立つ形となった。

 象徴的なのが相模大野(67位、557人増/小田急線・江ノ島線)だ。16号線の“ライン上”に位置し、価格とのバランスで上位入りした。再開発で街の魅力が高まっていることも追い風になっているという。一方、同じく小田急線で6駅先の本厚木(ワースト93位、625人減/小田急線)は、将来人口の大きな減少が予想されている。山本氏が解説する。

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