「安いときにたくさん買う」を実現できる方法
積立とは、株価(価格)や為替相場などの一時的な動きに左右されず、淡々と資金を積み立てるための投資戦略だと説明してきました。要は、均ならすことでリスクを減らすというものです。
しかし、欲を出せば、価格が安いときにたくさん購入し、価格が高いときは少なめに購入できたら、もっともっと負けにくい投資ができるようになるはずです。さすがにそれは難しいよね……と思うでしょうが、ここには魔法のような方法があります。
その名も「ドル・コスト平均法」。「欲を出したら負け」が投資の掟ですが、こればかりは正攻法です。
投資信託などの金融商品は、日々価格が変動します。価格のチャートを見続けていれば、安いときに買い続けることができるかもしれません。しかし、すでに説明したとおり、感情に左右されて正しく投資ができなくなるのが人間の性さがです。
これを避けるために、価格が変動する金融商品を、一定の金額で(=定額)、一定の時期に(=定期的に)買いつけるのが、積立投資です。買いつけ金額を一定にしておけば、価格が安いときには買付量が必然的に多くなり、価格が高いときには買付量が少なくなるので、平均単価を抑えることができます。専門用語を使えば、これをドル・コスト平均法と呼びます。
ドル・コスト平均法を使えば、価格が下がれば多く買えるので嬉しい、価格が上がれば評価額が増えるので嬉しい、どちらでも喜べるのです。
* * *
関連記事『【資産2.2億円・おけいどん氏が厳選6銘柄】「営業利益率40%弱のゲームソフト会社」「遠隔システムが高評価の世界2位企業」…“高市首相の17戦略分野”入りで株価上昇が期待される各分野の代表株』では、おけいどん氏が注目する“高市首相の17戦略分野”のなかから、株価上昇が期待される有望な分野と個別銘柄について解説している。
※桶井道・著『普通の人のための投資 いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
桶井道(おけい・どん)/個人投資家(投資歴27年)・物書き。1973年生まれ。世界中の優良株・ETF等を100銘柄以上保有し、高配当株および増配株を買ったら放置する「ぐうたら投資」を極めてから資産成長を加速させる。2020年に資産1億円とともに退職して自由となり、2025年10月には2.2億円に到達。著書に『普通の人のための投資 いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)、『時をかける貯金ゼロおじさん 35年前に戻った僕が投資でゆっくり「億り人」になる話』(KADOKAWA)など6冊。
Xアカウント:@okeydon