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藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

株式偏重のポートフォリオを整える王道の「債券投資」、初心者におすすめの国内外の債券ファンドの選び方を解説 金利や為替の変動が価格にどう影響するのか

債券をどうポートフォリオに組み込むか

債券をどうポートフォリオに組み込むか

 株式中心のポートフォリオだと値動きが激しいため、シニア世代などリスク許容度が低い人は、債券を組み入れることで資産の変動をマイルドにすることができる。手軽に債券投資をしたければ、投資信託を活用する手もあるが、どういったものなのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第171回は、「債券ファンド」について。

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 ここ数年、米国株、日本株を中心に株式の成績は非常に好調でした。新NISAでオルカンやS&P500一択で投資をしていた人は、証券口座を開いてニンマリしていることでしょう。一方で、このまま株式だけでいいの?と不安に思う気持ちも湧いてきます。とくに50代以上になると資産運用期間が短くなってしまうため、もう少し守りに振ったほうがいいかもと思案しているかもしれません。

 株式偏在のポートフォリオを整える手段としての王道は、債券を組み入れることです。株式だけだと、経済ニュースや企業業績の変動で資産価値が大きく上下しがちですが、債券を組み合わせることで、ポートフォリオ全体の値動きがマイルドになります。

 債券投資には、債券そのものを個別で買う方法と、債券ファンド(投資信託)を買う方法があります。購入までのハードルが低く、債券初心者におすすめなのは債券ファンドです。たとえば「国内債券」など自分に合う方針を掲げているファンドをひとつ選ぶだけで、プロが複数の債券に分散投資をしてくれます。またファンドであれば、NISAやiDeCoが利用できるというメリットもあります。

海外投資家は日本債券ファンドに注目?

 じつは日本でも金利が上昇しているため、日本の国債や社債に投資する債券ファンドに注目が集まっています。それを受けて、大手運用会社が、海外の機関投資家に向けて、新たに日本債ファンドの提供を始める予定だというニュースもありました。

 わたしたち個人投資家が買える国内債券ファンドでいちばん人気なのは、eMAXIS Slim国内債券インデックスでしょう。信託報酬0.132%という安さで日本国債、地方債、社債などに分散投資してくれます。

 海外債券ファンドでは、eMAXIS Slim先進国債券インデックス(除く日本)が人気です。こちらは信託報酬0.154%で、アメリカ、中国、フランス、イタリア、イギリスなど世界各国の債券に分散しています。

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