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田代尚機のチャイナ・リサーチ

【石油利権があるのになぜ?】米国のベネズエラ攻撃に「中国の株式市場」が反応しない理由

中国石油天然ガスはベネズエラ内の4か所の油田で合弁事業

 投資関係についてだが、中国マスコミ報道によれば、エネルギー関連への投資が多い。中国石油天然ガスはベネズエラ内の4か所の油田で合弁事業を行っており、返済を原油で行う形での投資が600億ドルを超える。

 ただし、上場しているペトロチャイナ(00857)が投資しているのではなく、親会社である中国石油天然ガス集団有限公司が投資している。香港市場に上場し国際資本市場から資金調達している企業が長年米国が制裁を続ける国家に投資するわけにはいかない。ベネズエラ企業との取引のある他の香港上場のエネルギー企業、インフラ企業などについても同様だ。結局、ほとんどの投資、融資は中国政府とベネズエラ政府との間で行われている。ベネズエラ政府、あるいは米国政府は中国政府との間で今後、過去の投資、融資についてどのように扱うのか話し合うことになるだろう。

 トランプ政権は昨年10月の米中首脳会談を経て、対中融和政策に転換した。トランプ政権は昨年4月以降、相互関税政策を強行したものの、“TACO”に終わっている。その最大の要因は、レアアースの高いシェアが示すように中国がグローバルサプライチェーンにおける重要な部分で強い支配力を持っていることを、改めて意識させられたことにあるだろう。

 国家としても、全損のようなことはありえないとの見通しが投資家にあることも加わり、株式市場の反応は薄いと考える。

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 関連記事《米国のベネズエラ攻撃が中国の“一帯一路”政策に与える影響 トランプ大統領がドンロー主義を貫くのであれば、中国にとって“悪くない取引”成立の可能性も》では、中国の外交政策に与える影響について、田代氏が解説している。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」も発信中。

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