忌避される「仕事の結果に対し情熱を持つ上司」
株式会社リクルートマネジメントソリューションズの「新入社員意識調査2025」によれば、上司に期待することとして、「仕事に情熱を持って取り組むこと」、「言うべきことはいい、厳しく指導すること」が10年前と比較して大きくポイントを下げた。「仕事に情熱を持って取り組む上司」は若者から忌避されがち、ということがうかがえるが、同じような結果は、他の多くの調査でも見られる。
例えば一般社団法人日本能率協会が毎年新入社員を対象に取っているアンケートを見ると、「仕事の結果に対する情熱を持っている」上司は、この10年で大きく票を減らし、34%から9%という落ちっぷりだ。同じように、「場合によっては叱ってくれる」も35%から17%まで激減していて、真摯に仕事に取り組む上司に対する拒絶反応が強まっていることがわかる。
他方、「仕事について丁寧な指導をする」上司が72%を誇り、ぶっちぎりのトップだ。関連して、「部下の意見・要望に対し、動いてくれる」もこの10年で10%伸ばす絶好調の勢い。あえて強調するが、意見・要望を“聞いてくれる”上司ではなく、“動いてくれる”上司が人気となっている。
若者が望む「安定」はメンタル面
このように、情熱を持って仕事に取り組んだり、活気があって互いに切磋琢磨したりするような職場を敬遠する多くの若者たち。逆に、何でも丁寧に教えてくれて、場合によっては上司自らが動いてくれる職場が良いという。こうした職場を、多くの若者たちは「安定した職場」と考えるのだろう。
ここで、株式会社マイナビの実施した「大学生就職意識調査」で、「どのような企業で働きたいか」をたずねた結果を見てみると、2012年頃からトレンドが変わっているのがわかる。
マイナビ 2025年卒大学生就職意識調査より
最も目立つのは「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」の下降基調だ。2012年卒で約45%を記録していたものが、2025年卒では30%を割り込むほど落ちてしまっている。同様に、「働きがいのある会社」も2012年頃から下落している。
