3種類の共通点
今回紹介した3種類の「ハイブリッド車」の構造には、3つの共通点があります。それは、モーターで駆動すること、蓄電池を搭載していること、回生ブレーキが使えることです。つまり、これらを活用することでエネルギーのリサイクルを実現し、エネルギー効率を高めているのです。蓄電池は、回生ブレーキを使うときに充電し、発進・加速するときに放電する役割を果たしています。回生ブレーキのしくみについては「鉄道の科学」第36回で解説しました。
このような「ハイブリッド車」は、鉄道における温室効果ガスや有害物質の排出量を減らすことを目的として開発されました。
カーボンニュートラルの概念図。環境省の「脱炭素ポータル」を参照して筆者作図
現在世界の多くの国や地域は、2050年までに「カーボンニュートラル」の実現を目指しています。「カーボンニュートラル」とは、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする概念を指します。
このため鉄道でも、「カーボンニュートラル」の実現が重要な課題となっています。今回紹介した「ハイブリッド車」の開発・導入は、それを実現するための取り組みの1つです。
【プロフィール】
川辺謙一(かわべ・けんいち)/交通DXジャーナリスト。1970年生まれ。東北大学工学部卒、東北大学大学院工学研究科修了。化学メーカーの工場・研究所勤務をへて独立。技術系出身の経歴と、絵や図を描く技能を生かし、高度化した技術を一般向けにわかりやすく翻訳・解説。著書多数。
