ホルムズ海峡の事実上の封鎖で原油価格が高騰している(Sipa USA/時事通信フォト)
中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。原油価格高騰に伴い新エネルギー開発を加速させる中国の取り組みについてレポートする。
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米国、イスラエルがイランに軍事侵攻して以来、原油価格が急騰している。トランプ大統領は3月19日、イスラエルのネタニヤフ首相に対してイランのエネルギー施設を攻撃しないよう要請、23日には「ホルムズ海峡を48時間以内に開放しなければ発電所を爆撃する」との前言を撤回、期限を5日間延長した。WTI原油先物価格が1バレル=100ドルを超えたあたりを危険レベルと意識しているかのような発言であり、トランプ大統領の苦心の程が読み取れる。
イスラエルメディアは24日、米国が停戦計画を協議するために1か月間の休戦を求めていると伝えており、足元で原油価格は下落しているが、長期戦も辞さないイスラエル、徹底抗戦の構えを崩さないイランとの間での交渉は簡単ではない。依然として、原油供給が長期的に不足する可能性、価格が急騰するリスクを無視できない状態が続いている。
中国においては、ホルムズ海峡を通過する石油量は全輸入量の約3分の1、全国総消費量では2割強に過ぎず、輸入先はロシア、米国、南米諸国を中心に多様化している。しかし、だからと言って、グローバルで起きる原油価格上昇の影響から逃れられるわけではない。ただ、注目したいのは、原油価格の上昇が新エネルギー開発加速のチャンスになるという点である。
