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「すごい」「ヤバい」でも大丈夫? ありきたりの言葉を使いながら、ありきたりじゃない意見を言語化するために意識すべき、たったひとつのこと

“独自性のある意見”は「すごい」「ヤバい」を使っても言える(イメージ)

“独自性のある意見”は「すごい」「ヤバい」を使っても言える(イメージ)

 日常生活や仕事の会議で“独自性のある意見”を求められるケースがある。コピーライターの荒木俊哉氏は「ありきたりの言葉を使いながらも、ありきたりじゃない意見を言語化すること」は誰にでもできるという。また、言語化には「言葉選び」よりも大切なことがあると指摘するが、それはなにか?

 長年、広告業界の第一線で活躍してきた荒木氏が“モノの見かたと言語化のコツ”をまとめた新著『言語化は「ありきたりの言葉」でうまくいく。』より一部抜粋・再構成して、言語化の際に意識すべきことを紹介する。

言語化力を身に付けるために、世の中で共通して語られていることへの疑問

 そもそもなぜ言語化が注目されるようになったのか。少しだけ時をさかのぼって、まずはそこからお話を始めようと思います。

 言語化というワードが注目されるようになったのは、2023年頃だったように思います。そこからじわじわと広がり、『三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2024」』でも「言語化」が大賞を受賞。今では、世間に広く知られる言葉となりました。

 その背景には、さまざまな要因があると思います。

 LINEに代表されるような、言葉をベースにしたコミュニケーションツールを老若男女みんながあたりまえに使うようになったこと。

 SNSの普及により、個人で言葉を発信する機会が急激に増えたこと。

 さらには、リモートワークやオンライン授業の普及で、その場の空気を読んだり、これまで阿吽の呼吸で進めていたりしたような進め方が難しくなり、一人ひとりの発言の質が問われるようになったこと。他にも、言語化という言葉が広がった要因を挙げるとキリがありません。

 そういった背景を受けて、前述したとおり、言語化をテーマにしたさまざまな本や記事も出されるようになりました。普段の生活やビジネスにおいて言語化力の重要性を説くもの。どうすれば言語化力を身に付けられるのかを解説するもの。それらに目を通してみると、ほとんど全て「言語化とは、言葉になっていなかった思いや意見を自分らしい言葉で表現すること」という定義のもとで、言語化の技術やメソッドが語られています。

 ここでひとつ、大切なポイントをお話したいと思います。

 私が過去に書いた本も含めて、言語化をテーマにした本や記事のほとんどには、あるひとつの共通点があります。それは、「言語化のポイントは、自分の『内側』との向き合いかたにある」と語られている点です。

言語化テーマのさなざまな本や記事で語られている内容

言語化テーマのさなざまな本や記事で語られている内容

 自分の中にある感情に目を向けて、それらを言葉にするコツ。自分が感じたことや考えたことを具体的に言葉で書き出す方法。ほかにも、ほとんどは、自分の「内側」と向き合い、そこにある言葉になっていない思いや意見を言葉にすることが、言語化できるようになるポイントだと述べられているものばかりです。

 もちろん、自分の「内側」にある、言葉になっていなかった思いや意見を言語化できるようになることは、とても大切です。

「会議で急に意見を聞かれても、パッと言葉にできた」「パートナーに、最近モヤモヤしていたことを言葉で伝えることができた」など、自分の思いや意見を言葉にできる喜びは確かにあるからです。

 でも、それだけで、あなたが本当に求めている言語化力が身に付いたと言えるのでしょうか。あなたの「内側」を言葉にできれば、会議や学校の授業、誰かとのコミュニケーションにおいて、あなたが悩んでいたことが本当に解消されるのでしょうか。

 私はそれでは足りないと感じています。

 なぜなら、言語化力を身に付けたいと思っている人の目的は、自分が言語化した言葉で相手の心を動かすことだからです。自分の中に眠っていた「言葉にできていない思い」や意見を言語化できたとしても、それが相手の心を動かせるかどうかは、正直わからない。

 たとえば、会議でせっかく言語化できた自分の意見が「ありきたりの意見」になってしまっては、「つまらない」「使えない」と思われて終了してしまいます。

 さらには、この本を読んでくださっている方の中には、そもそも自分の意見に自信がないという人もいらっしゃるかもしれません。たとえ自分の「内側」が言語化できたとしても、語彙力の問題もあって所詮ありきたりな意見なんじゃないかと不安になって発言できない…。そういう悩みを抱える人にとって、言語化をテーマにしたこれまでの本や記事で語られている内容は、本質的な解決にはつながりづらいと思うのです。

 では、どうすれば「ありきたりの意見への不安」を解消できるのでしょうか。

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