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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】天昇電 Research Memo(4):2026年3月期は連結子会社の関係で営業減益だが実質は堅調

*11:34JST 天昇電 Research Memo(4):2026年3月期は連結子会社の関係で営業減益だが実質は堅調
■天昇電気工業<6776>の業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
(1) 損益状況
2026年3月期の連結業績は、売上高21,877百万円(前期比21.5%減)、営業利益723百万円(同20.9%減)、経常利益1,011百万円(同6.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益504百万円(同60.1%減)となった。米国子会社がこの期から連結子会社から持分法適用関連会社になったことで、売上高、営業利益は前期比で大幅減となったが営業外収益に持分法による投資利益(114百万円)を計上したことで経常利益の減益幅は小さくなった。

売上総利益率は18.4%(前期は15.3%)と3.1ポイント上昇したが、これは主に米国子会社が連結から外れたことに加えて減価償却費が減少したことによる。ただし全体が減収となったことで、売上総利益は前期比5.6%減となり、一方で販管費が同1.4%減となったことから、営業利益は同20.9%減となった。経常利益は、営業外収益で為替差益69百万円、持分法による投資利益114百万円を計上したことなどから前期比6.3%減にとどまった。しかし特別損益では、特別損失として持分変動損失258百万円(前期は持分変動利益610百万円)を計上したことから、当期純利益は大幅減益となった。ただしこれらの損益は、貸借対照表上の変動を反映した損益であるため現預金の流出入はない。また減価償却費は2,027百万円(前期比196百万円減)となり、償却前営業利益は2,750百万円(同12.3%減)となった。

(2) セグメント別状況
日本成形関連事業では、売上高21,041百万円(前期比6.2%増)、セグメント利益481百万円(同101.0%増)となった。主要顧客である自動車メーカーからの受注が堅調に推移したことから増収・増益となった。中国成形関連事業では、ICトレー向けなどを中心に売上高は551百万円(同3.6%増)となった。売上高が回復したことで、セグメント利益7百万円(前期は28百万円の損失)を計上した。

(3) その他
前期までのアメリカ成形関連事業が含まれる。米国子会社が持分法適用関連社会となったことで、今期は売上高と営業利益は計上されておらず、前期比で売上高は7,247百万円減、営業利益は433百万円減となった。

(4) 設備投資額と減価償却費
2026年3月期の設備投資額(有形固定資産取得額)は、金型を中心にキャッシュ・フローベースで1,124百万円(前期は3,074百万円)と大幅に減少した。また減価償却費も2,027百万円(同2,223百万円)と前期比で減少した。

財務体質の改善が進み自己資本比率は52.4%へ改善

2. 財務状況とキャッシュ・フローの状況
2026年3月期末の財務状況は、流動資産は8,939百万円(前期末比62百万円増)となった。主要項目では現金及び預金が56百万円減、受取手形及び売掛金(電子記録債権含む)が43百万円増、棚卸資産が56百万円増となったことによる。固定資産は12,077百万円(同1,165百万円減)となった。内訳は有形固定資産が1,035百万円減、無形固定資産が33百万円減、投資その他の資産が96百万円減となったことによる。この結果、資産合計は21,016百万円(同1,102百万円減)となった。

流動負債は7,024百万円(同1,017百万円減)となった。主な変動要因は、電子記録債務を含む支払手形及び買掛金の減少1,014百万円、1年内返済予定の長期借入金を含む短期借入金の減少198百万円、未払金の減少146百万円である。固定負債は2,978百万円(同473百万円減)となったが、主に長期借入金の減少352百万円による。純資産は11,013百万円(同388百万円増)となった。主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加419百万円などによる。この結果、2026年3月期末の自己資本比率は52.4%となり、財務内容は着実に改善しつつあると言える。

また2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは1,902百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上745百万円、減価償却費2,027百万円、持分変動損失258百万円などで、主な支出は売上債権の増加38百万円、棚卸資産の増加55百万円、仕入債務の減少1,016百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは、1,225百万円の支出となったが、主な支出は有形固定資産(主に金型)の取得による支出1,124百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは、806百万円の支出となったが、主な支出は長期借入金の純減551百万円、リース債務の返済による支出170百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は56百万円減少し、期末残高は3,241百万円となった。

以上から、フリー・キャッシュ・フロー(=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は677百万円のプラス(前期は616百万円のマイナス)となった。

■今後の見通し

2027年3月期は不透明感あるが前期比17.1%の営業増益予想

2027年3月期の連結業績は、売上高22,000百万円(前期比0.6%増)、営業利益850百万円(同17.1%増)、経常利益900百万円(同11.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円(同18.9%増)と予想している。

中東情勢など不透明感はあるが、特に今期の予想には織り込んでいない。自動車関連では主要顧客からの受注は底堅く推移すると予想している。増収になることから営業増益を予想しているが、営業外収益での持分法による投資利益を見込んでいないことから、経常利益は減益予想となっている。設備投資額は2,000百万~2,300百万円前後の予定で、通常の水準に戻る。主な投資内容は、通常の金型や成型機に加えて、今後拡大を計画している塗装関連などとなっている。正確な減価償却費の見込みは開示されていないが、2,000百万~2,300百万円になるようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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