*11:03JST イージェイHD Research Memo(3):プロジェクトの企画・計画策定から運営管理まで、全工程をグループ内で提供
■会社概要
2. E・Jホールディングス<2153>の事業概要
同社グループは主に官公庁の公共事業等を対象に、企画・構想から計画策定、調査・設計、施工管理、運営維持管理に至るすべての工程をワンストップで提供できる点を強みとしている。2026年5月末時点の連結対象子会社は14社で(その他非連結子会社8社、持分法適用関連会社2社)、連結従業員数は2,144名(前期末比92名増)である。また、持分法適用関連会社のうち(株)演算工房は、主に建設・土木分野におけるトンネル施工の制御・データ管理を行うためのソフトウェアを開発・提供している。ただし、演算工房については2026年8月に保有株式をすべて鹿島建設<1812>へ譲渡する予定で、持分法適用関連会社から除外される。
(1) 子会社の概要
連結売上高の6割強を占める主力子会社のエイト日本技術開発では、企画・計画策定、調査・設計、点検、診断、マネジメント等の建設コンサルタント業務のほか、海外コンサルタント業務、観光農園やアグリビジネス等の地方創生につながる事業の開発等を行っている。
また、売上高の1割強を占める近代設計では、道路・橋梁の計画・設計及び施工管理やCM(コンストラクション・マネジメント)等の発注者支援業務等を展開しており、国土交通省が推進する無電柱化プロジェクト(計画・設計・調査・維持管理支援)の受注シェアで約2割と高い実績を上げていることが特徴である。2024年9月に子会社化したTSRを含めた3社合計で、連結売上高の約87%(2026年5月期実績)を占める。
このほか、日本インフラマネジメントでは測量、施工管理、技術者派遣、計測機器のレンタル販売業務等を、(株)共立エンジニヤ及び共立工営(株)では測量・地質調査・設計業務を、都市開発設計(株)では上下水道や道路等の計画策定、調査、設計業務を主に行っている。アークコンサルタント、アイ・デベロップ・コンサルタンツ、二神建築事務所及びダイミックについては前述のとおりである。
(2) 発注機関別・地域別受注構成比
同社の受注高の7割強が官公庁向けで、そのなかでも道路・橋梁などの交通インフラや治水・治山など国土保全に関わる案件の比率が高いことが特徴である。2026年5月期の発注機関別受注構成比は、国土交通省を中心とした中央省庁が24.4%、都道府県が30.2%、市町村が17.6%と官公庁で72.2%を占め、民間企業が27.7%、海外が0.1%となった。民間企業についても半分程度はNEXCO等の高速道路運営管理会社向けと見られ、公共分野とも言える。海外については、アジアやアフリカ地域における道路整備や治水・給水プロジェクト等、(独)国際協力機構(JICA)を通じたODA案件が大半を占めている。また、地域別受注構成比では関東が29.3%と最も高く、次いで本社のある中国エリアが17.2%、近畿エリアが12.3%となり3つの地域で過半を占めているが、その他の地域でも偏りなく受注を獲得している。
受注プロジェクトについては1年以内に完了する案件が大半を占めるが、工期が複数に分割されているものを継続受注した場合は、トータルで3~4年の長期にわたる案件となる。また、官公庁案件については売上の検収時期が3月に集中する傾向にあることから、売上高のおおよそ6割が第4四半期(3月~5月)に偏重する(発注者支援業務については進行基準で売上を計上)。このため、第3四半期までは例年損失を計上する季節要因がある点には留意する必要がある。
3. 経営理念
同社グループは、「地球環境にやさしい優れた技術力と判断力で、真に豊かな社会創りに貢献」することを使命(ミッション)に定めている。また、経営ビジョンとして、持続的成長と企業価値向上を追求し、「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」を目指している。
経営ビジョンの実現を目指すため、同社はイノベーション※1、プロフェッショナリズム※2、誠実※3、チームワーク※4といった4つの観点から行動規範を規定し、事業活動を行っている。
※1 イノベーション:社会や環境の変化を見極め、あらゆるインフラ分野の課題解決を目指し、グローカル(グローバルからローカルまで)な思考で行動する。
※2 プロフェッショナリズム:多様で高度なニーズに的確に応えることのできる優れた技術と豊かな感性、誠実な人格を有するプロフェッショナル集団として、人材価値、企業価値を高めるため、自己研鑽に努める。
※3 誠実:関連法令だけでなく、企業倫理から職業倫理に至るまで遵守し、公正・中立的な立場で社会的責任を遂行する。
※4 チームワーク:わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループとしての自覚を持ち、常に高い目標を掲げ、その実現に向けてグループの総力で挑戦する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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