アンソロピックの超大型IPOの成否が今後の世界市場の行方を左右する(Getty Images)
AIインフラ投資の拡大が世界の株式市場で大きな注目を集めているが、そうしたなかで、米アンソロピックのIPO(新規上場)計画が再始動しているという。過去最大規模となったスペースXを上回る額の資金調達を目指す「超大型IPO」が、グローバルマーケットにどのような影響を及ぼすのか──。中国株アナリスト・田代尚機氏がレポートする。
目次
どんなに遅れても年内には上場させたい意向
10月13日のダウ工業株30種平均(NYダウ)終値は、8月5日に付けた過去最高値よりも5%低いが、ナスダック総合指数は10月6日に付けた過去最高値から1%低い水準に留まっている。株価全体が金利上昇によるバリュエーション圧縮の影響を受ける中でも、投資家のAI革命に対する期待は依然として高い。ナスダック総合指数はAIインフラ投資拡大による恩恵を受ける企業の集中度が高く、そのため相対的に堅調な値動きとなっている。
こうした相場環境の下、アンソロピックは2027年に延期していた上場計画について再始動させたと米国メディア(ロイター通信、9/28)が報じている。そこで入手された目論見書(案)によると、早ければ米国中間選挙後となる11月9日の週にはIPOに関する正式なロードショーを開始、11月26日の感謝祭前には上場するといった計画である。どんなに遅れても、年内には上場させたい意向のようだ。
潜在投資家が計算した合理的な市場価値は1兆8000億~2兆ドル(284~316兆円、1ドル=158円)の間で、資金調達額については過去最大規模となったSpaceX(最終公募総額857億ドル(13兆5406億円))の記録を上回る1000億ドル(15兆8000億円)超を目指しているそうだ。
