*13:09JST 新興市場見通し:もみ合いか、金利低下が地合い悪化の歯止めに、TOPIX新規採用にも注目
■AI・半導体株安で新興市場も下落、個別物色は活発化へ
今週の新興市場は下落。米国の生成AI関連企業による巨額投資回収の確実性に懐疑的な見方が世界的に広がり、日経平均は半導体関連株の大幅安を反映して先週末比4.03%安と2週連続で下落した。グロース市場指数は同3.35%安、グロース250指数は同3.15%安、時価総額最上位グループの銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数は同4.09%安と、いずれも2週連続で下落した。
時価総額上位銘柄では、フリー<4478>が先週末比9.64%高。20日に、GMOインターネットグループ<9449>傘下企業との連携を発表し、今週末23日まで4日続伸した。グローバルセキュリティエキスパート<4417>は同4.74%高で、年初来高値を更新。企業・団体などの情報流出が止まらず、不正アクセス対策関連株として買い進まれた。一方、パワーエックス<485A>は同8.87%安。データセンター投資減速の懸念から、大型蓄電池設備を開発・運用する同社株も売られた。時価総額最大のトライアルホールディングス<141A>は同0.28%安とほぼ横ばい。相場全体の地合い悪化による売りと、TOPIX算出対象への追加に伴うTOPIX型ファンドの買いを見越した先回り買いが拮抗する形となった。
その他、オンデック<7360>が同50.77%高と、グロース市場で最大の値上がり率となった。26年11月期第3四半期の黒字転換発表翌日の10月16日からストップ高を続け、年初来高値を付けた。不正アクセス対策関連銘柄では、サイバートラスト<4498>は同28.51%高と先週の同51.10%高に続いて値を飛ばした。一方、アクセルマーク<3624>は、今週末終値は先週から半値の39円。22日に、株式売却を制限するロックアップ条項の解除で親会社と合意したと発表し、親会社による大量売りへの懸念から値を崩した。
■TOPIX新規採用と7-9月期決算が焦点に
来週の新興市場はもみ合いが予想される。プライム市場で生成AI関連株を中心に下落したことで、投資家のリスク負担能力が減退しており、グロース市場でもTerra Drone<278A>、アストロスケールホールディングス<186A>といった短期筋に人気の防衛・宇宙関連銘柄は、売買が盛り上がりにくそうだ。ただ、一時3.1%を超えた10年物国債利回りは、今週末23日に2.755%まで低下しており、金利上昇懸念の後退が地合い悪化の歯止めとなろう。また、来週後半から7-9月期決算発表が本格化することもあり、相場全体の地合いや物色テーマによらず好業績銘柄を一本釣りする展開が予想される。
一方、30日にはTOPIXの定期銘柄入れ替えが初めて実施される。TOPIX算出対象銘柄の選定基準の見直しに伴い、グロース市場からはトライアルホールディングス、ジーエヌアイグループ<2160>、タイミー<215A>、GO<581A>など12銘柄が採用される。TOPIX連動型ファンドなどによる新規組み入れ銘柄取得は29日大引けと見込まれ、その前には先回り買いが予想される。ただ、TOPIX組み入れが終わると、好材料出尽くしから売られるリスクもありそうだ。
今週末大引け後に情報開示のあった銘柄では、保有契約数330万件突破を発表したSBIインシュアランスグループ<7326>や、系統用蓄電所システム工事を子会社が受注したと発表したグリーンエナジー&カンパニー<1436>などが注目される。
来週のIPOは1件。30日にトグルホールディングス<652A>がグロース市場に上場予定となっている。AIを活用して再開発用地を選定・取得し、不動産開発業者などに売却する。直近15日にグロース市場に上場したルクレ<648A>が、公開価格比37.2%高と好発進した後でもあり、初物人気を集めそうだ。
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